東証再編で「社外取締役バブル」到来
銀行の9割が社外取3分の1以上
「社外取締役バブル」は今年も続きそうだ。4月に控える東京証券取引所の市場再編では、取締役の3分の1以上を独立社外取締役(以下社外取)とすることが、最上位のプライム上場企業に求められるからだ。
既にこの“3分の1ルール”を先取りした企業は多い。
東証が昨年7月に集計した調査によれば、東証1部の2191社のうち、取締役の3分の1以上を社外取に選任した企業数は前年比319社増の1595社に上った。全体の7割超に相当する(下図参照)が、上昇余地はまだある。
昨年6月に改訂されたコーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)でも社外取は、経営の監督や少数株主らの意見を取締役会に適切に反映させるなどの「役割・責務を果たすことが期待される」と明記されている。
逆に3分の1に達しない企業の経営者は投資家の圧力にさらされるリスクもあり、社外取の増員はここ数年来続くトレンドである。
もちろん、銀行もその例外ではない。
ダイヤモンド編集部が、上場する銀行・銀行持ち株会社86社の取締役に占める社外取の比率を調べたところ、約9割に相当する78社が3分の1以上だった。さらに、うち12社は社外取が半数以上を占めることが分かった。
実際に社外取が多い銀行のガバナンスは優れているのか。そこでダイヤモンド編集部は「社外取締役比率が高い銀行ランキング」を作成した。早速ランキングを見て行こう。