心が疲れていると感じた時、その気分は簡単に変えられませんが、行動は意識的に変えられます。心を回復させる行動を日々の習慣に取り入れてみましょう! 前編「うつ病、不安症になってない? 精神科医が教える「心の疲れ」6つのチェックポイント」に続き、後編として、心を回復させる8つの行動習慣について、精神科医の大野裕先生にお聞きしました。(セルフドクターWebより転載)
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(1)毎日決まった時間に起床。暮らしにリズムを取り入れよう
心と体は一心同体。生活のリズムが上手に整えられると、心にもよい影響が出てきます。特に意識したいのは、起床時間。就寝時間を決めても簡単には寝つけません。朝起きる時間を同じにしてみましょう。毎朝、同じ時間に体内時計がリセットされることで、生活のリズムが整い、体も心も調子が整ってきます。まずはここからスタートしてみましょう!
朝食を食べることと朝日を浴びることで体内時計がリセットされます。朝起きたらまずはカーテンを開けて太陽の光を浴び、朝食を食べて胃腸を働かせましょう。
(2)不安な気分が続く時は、ちょっと立ち止まってひと呼吸
ざわざわとした気分がしずまらない時や不安な気分の時は、「今ここ」に意識を集中させて心を安定させる「マインドフルネス」がおすすめです。不安になると、人は浅くて速い呼吸をする傾向があります。深くゆっくりとした腹式呼吸をすると、不安を和らげることができます。習慣的に行うと、思考や感情に振り回されにくくなる効果もあります。
<腹式呼吸のやり方>
1.ゆっくり1,2,3と数えて息を吸い込む
2.同じだけ息を止める
3.ゆっくり1,2,3と数えて息を吐く
4.息を吐き切ったら、ゆっくり1,2,3と数える間、息を止める
(3)始めてみたら意外とスッキリ!体を動かしてみよう
掃除をする気力がなかったのに、いざ始めると止まらなくなり、終わってみると気分もスッキリ。そんな経験はありませんか? これぞ行動が気分を変えている証拠。気分が塞いできたら、散歩をするなど簡単に体を動かしてみましょう。でも「体を動かさないといけない」という決まりにすると、かえってストレスに。気が向いた時に取り組むぐらいの軽い心持ちでチャレンジしましょう。