「43年前に生まれたときは平面のみのキャラクターだったので、後ろ姿や側面は考えられていませんでした。グッズを作るよりも前に“らいおんくんの着ぐるみ”を製作したのですが、当時は違和感がないように立体を作り込むのがとても大変でした。同様にカプセルトイのときもすべてのキャラを立体化したので、とても時間がかかりましたね。やはり、たべっ子はギンビスの看板商品なので妥協はできないです」
グッズ人気が高まっても
お菓子メーカーの軸はブレない
そして今後は、さまざまなグッズの展開を予定している。
「5月には一番くじのコスメライン『一番コフレ ギンビスたべっ子どうぶつ』も発売しました。昨年発売した一番くじの景品はクッションやチャームでしたが、今回はパフやアイシャドウなど実用的なアイテムになっています。発売日にはツイッターのトレンドに上がるなど、とても話題になりましたね」
たべっ子どうぶつのグッズ人気が加速する一方で「お菓子メーカーとしての軸はブレないようにしたい」と、坂井氏。

「もしもキャラクター事業にすべて振り切ってしまったら、キャラもお菓子も中途半端になってしまうかもしれません。なので、私たちはこれから“お菓子メーカー”として、お菓子とグッズをどう絡めていくかが課題になります。お菓子もグッズも、みなさんに喜んでいただける商品作りを心がけていきます」
キャラクターグッズ戦略で子どもから10代、20代までさらに幅広く愛されるお菓子になったギンビスの「たべっ子どうぶつ」。新たな挑戦を成功に導いたのは、お菓子メーカーとしての誇りなのかもしれない。