東京五輪の開催を強行し、感染爆発を引き起こした菅政権。総裁選の投開票日が9月29日で調整が進められており、ポスト菅を探る動きが永田町では出てきている。
「東京五輪でメダルラッシュも菅内閣の支持率はまったく上がらず、8月中に感染拡大が収まらなければ、24日開幕のパラリンピックは中止になる可能性がある。さらに22日投開票の横浜市長選挙で菅首相が推す元国家公安委員長の小此木八郎氏が敗れるようなことがあれば、早期退陣に追い込まれることもありうる」(政府関係者)
永田町では例のごとく、河野太郎ワクチン担当相、岸田文雄前政調会長、石破茂元幹事長などの名前が有力候補として挙がっている。だが、次の衆院選で与党が大敗すれば、野党にもチャンスが巡ってくる。
そこでAERAdot.ではポスト菅について、大穴候補者として期待する政治家は誰か、アンケートを実施した。7月14日~28日の約2週間行い、1007人の回答が集まった。編集部で20人の与野党の政治家を選び選択肢を設け、記述回答も用意した。
ポスト菅の有力候補として河野太郎規制改革担当相、石破茂元自民党幹事長、茂木敏充外相、加藤勝信官房長官、下村博文政調会長、岸田文雄前政調会長の名前が挙がっているため、選択肢からは外した。早速、結果を見ていこう。
最も多い回答を集めたのは、立憲民主党の枝野幸男代表で176票(17・5%)だった。野党第一党の代表として期待値は常に高い。政治ジャーナリストの角谷浩一さんは「野党が強くなければいけないという社会の思いが票につながったのだろうが、政界での評価は高くない」という。どういうことか。
「枝野氏は保守を標榜していますが、7月に村山富市元首相を表敬し『リベラルな政権をつくる』と発言するなど、どういう保守を目指しているのかわかりにくい。政治のセオリーとしてここの説明をはっきりとさせることが重要になってきます。この先を見据えるなら、覚悟を決めて自らの立場を明確にする必要があると思いますね」(角谷さん)