▼27日(第5日)
松元克央が、競泳男子200メートル自由形で日本勢初となる金メダルを射程に捉えた。4月には自身の日本記録を更新、愛称「カツオ」で慕われるホープの視界は良好だ。
体操女子団体は、村上茉愛(まい)と畠田瞳を中心にチームを構成した。リオ大会で4冠に輝いたシモーン・バイルスがいる米国にどこまで近づけるか。
3大会ぶりの復活となったソフトボールは、08年北京大会で2日間で計3試合完投して金メダルを獲得した上野由岐子の雄姿が再び見られる。今大会では、藤田倭(やまと)との二枚エースで金を目指す。
▼28日(第6日)
この日は野球もスタート(地上波の放送は未定)。全員プロ選手で構成した。エースはオリックスの山本由伸、楽天の田中将大らも集結した。
新種目のサーフィンは、気候を熟知している自国選手が有利とされる。特に、開催地となる千葉県一宮町出身の大原洋人はホーム・アドバンテージを生かしたい。
▼29日(第7日)
卓球王国の中国が最も恐れるのが、女子世界ランク2位の伊藤美誠。伊藤はシングルス、団体、混合ダブルスの3種目にエントリーした。
競泳男子200メートル平泳ぎでは、新世代のエース佐藤翔馬にチャンスがある。20年には自己ベストを2秒近く更新した。本来の実力を出せればメダルも夢ではない。
柔道女子78キロ級の濱田尚里(しょうり)は30歳で五輪初出場。「寝技のハマちゃん」と呼ばれ、ロシア発祥の格闘技であるサンボの世界選手権で優勝した経歴も持つ万能ファイターだ。
▼30日(第8日)
卓球男子で14歳10カ月で世界ランクトップ10入りした張本智和は、現在は18歳、世界ランク4位。五輪で飛躍できるか。
12年ロンドン大会で銀のサッカー女子「なでしこジャパン」が、2大会ぶりのメダルを目指す。世代交代を経て、新たな時代の幕開けだ。
▼31日(第9日)
全仏オープンを精神的な負担で途中棄権したテニス女子の大坂なおみが、日本代表選手として帰国。テニス四大大会を4度制覇した実力者が、五輪でよみがえる。
バドミントンは全5種目でメダルの可能性がある。日本の絶対的エースである男子シングルスの桃田賢斗は世界ランク1位、女子ダブルスの永原和可那、松本麻佑ペアは18、19年の世界選手権を制覇した。
(本誌・西岡千史)
※週刊朝日 2021年7月30日号