昨年“チェリまほ”でブレイクを果たした。夏ドラマ「彼女はキレイだった」で再び「きゅん」のあるラブストーリーに参戦する。AERA 2021年7月5日号に掲載された記事を紹介する。
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――ドラマ「彼女はキレイだった」は、韓国の大ヒットドラマを原作に“すれ違う初恋”の行方を描く。ファッション誌の編集部を舞台に、Sexy Zoneの中島健人と小芝風花がW主演を務め、赤楚は主要人物の一人、ヒロインに思いを寄せる樋口拓也を演じる。ムードメーカーの愛されキャラだが、どこかつかみどころのない役どころだ。
拓也は前半では明かされていない部分もあるんですが、いろんなことを面白がってやるという部分が芯にある人物なので、今(取材時は顔合わせ前)は自宅までいつもと違うコースで帰ったり、普段は選ばない飲み物を買ってみたり、“小さな非日常”を重ねて、毎日を面白がるようにしている最中です。役作りは結構する方で、どこで生まれ育って、どういう学生時代を送ってきたのかみたいな人物像を、「砕く」作業もよくします。でも、原作の韓国ドラマはあえてまだ見ていません。ヒントはあると思うんですが、見るとそっちに持っていかれる不器用さも自覚しているので、見るかどうかは迷い中です(笑)。
――「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(以降、チェリまほ)から胸キュンドラマ出演が続く。“きゅん”を届ける楽しさ、難しさを尋ねると、少し困った顔で、はにかむように微笑んだ。
■未知の部分がある
「チェリまほ」で僕が演じた安達は、どちらかというと、黒沢(町田啓太)からきゅんきゅんされる立場でした。今回は逆側なので未知の部分はあります。でも、大切なのは見てくださっている方をきゅんさせようという意図が透けて見えないことかな、と。それが見えるといやらしくなってしまうので、さりげなく、いかに自然にサラッとできるかが課題なのかなと思います。小芝さんは何度か共演していますが、すごくパワフルな方で、何をやっても全力で受け止めてくれそうですし、めちゃくちゃ安心感がありますね。四角関係となる中島さん、佐久間由衣さんとは同世代なので現場がすごく楽しみです。
――一方、夏の話題作、映画「妖怪大戦争 ガーディアンズ」ではパッと見、赤楚衛二とは到底判別がつかない特殊メイクで妖怪、天邪鬼を演じている。
うちは小さい頃から家族4人で月に1回、映画を見る習慣があって。「妖怪大戦争」(2005年)は家族と見て大好きになった作品なので、今回、妖怪として出演できて、とてもうれしかったです。メイクがすごくて、鏡に映る自分を見るたびに、「誰これ」と不思議な感覚に陥りましたけど、それも楽しくて。天邪鬼は思っていることと違うことを言う妖怪ですが、役作りのためだからといって、私生活で実践したら嫌われるなと思ったので(笑)、人に対しての憧れ、 羨ましさみたいなところを膨らませたり、寂しさを感じるためになるべく一人でいるようにしたりしていました。どちらかと言うと、外堀から埋めて中身を引っ張ってもらった感じでした。