総務省消防庁の情報によりますと、6月に入って熱中症による救急搬送者数が3週連続で増加しています。新型コロナウィルスの影響で、マスクの着用、外出自粛が引き続き求められる夏…。これまでの夏に比べて、体が暑さに慣れにくいことなどから熱中症のリスクが一層高まります。特に梅雨寒の翌日の晴れ間など、急な気温の変化が体に堪えそうです。オススメの熱中症対策や最新式の熱中症対策グッズについてお伝えします。

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まだ慣れない暑さ 熱中症搬送者数の急増

総務省消防庁が毎週水曜日にとりまとめている1週間の熱中症救急搬送状況によると、今月7日~13日の熱中症救急搬送者数は1830人と前週に比べておよそ2.9倍となり、3週連続で増加しています。

日曜日は広い範囲で気温が上がり、最高気温が30度以上の真夏日の所が多くなりそうです。また、来週はこれまでに比べて梅雨前線の影響を受けやすく、曇りや雨の日が増えるため、比較的しのぎやすい暑さの日も出てくる予想です。しかしながら、こういう時期ほど暑さに慣れて暑熱順化できた体がリセットされてしまうため、再び暑さがぶり返した時に熱中症にかかりやすくなります。梅雨の晴れ間は熱中症に要注意です。暑さに無理をせず、しっかりと対策を心掛けるようにしてください。

【暑熱順化とは?】

体が暑さに慣れることを言います。暑い日が続くと、体は次第に暑さに慣れて暑さに強くなります。

朝ごはん抜きは禁物!一杯のお味噌汁を習慣づけて

熱中症にかかるリスクを少しでも減らすためには、意識をして正しく予防することが大切です。基本的なことですが、水分はこまめに摂取し、程よく塩分もとるようにしてください。エアコンや扇風機を上手く使って、暑さを避けて過ごしましょう。睡眠をしっかりとるなど規則正しい生活、バランスの良い食事をとって暑さに負けない体作りをすることが大事です。

そして、朝食抜きは特に禁物!寝ている間にコップ1杯分の汗をかくといわれていますので、朝は体内の水分が失われた状態で、朝食抜きのまま活動すると、脱水気味になってしまうからです。忙しい朝に一杯のお味噌汁を飲むだけでも、水分と塩分が同時に補給できます。前日にお味噌汁の具材をカットしておけば、朝はそれほど手間はかかりません。また、熱いお味噌汁よりは冷たいスープの方が食べられそうという方もいらっしゃるかもしれません。鯖の缶詰を使ってひんやり美味しい冷や汁が簡単にできます。

材料は4人分です。

《鯖缶の冷や汁》

鯖缶 1缶

味噌 大さじ2

すりごま 大さじ2

白だし 大さじ2

ショウガ チューブ4センチぐらい

①材料を混ぜ合わせます。

②冷水600ミリリットルぐらい入れて味噌を溶かします。

③ネギ、みょうが、大葉、キュウリなどお好みの材料を加え、冷蔵庫で冷やして出来上がり。

厳しい暑さが予想される日も朝からひんやりとエネルギーチャージできそうです!

進化した屋外用熱中症対策グッズも

運動不足解消にウォーキングやランニングをされている方もいらっしゃると思います。日中帯のランニングは控えるべき暑さになってきましたが、スポーツなどを含む屋外の活動時の暑さ対策に進化したグッズを1つご紹介します。ファン付きのリュックサックです。スポーツファンリュックというもので、中に小型のバッテリーやファンが搭載されています。体にフィットさせることができて、背中から頭部にかけて空気が循環し、暑さの中でもとても活動しやすく驚きました。実際にランニングや屋外の作業時に使用してみたのですが、まさに熱中症対策のハイテクマシンと言えます。こういった進化したグッズを使って本気で熱中症対策を行うというのが、これからの時代必要になってくるのではないかと感じました。

梅雨こそ注目したい「熱中症警戒アラート」

今年から、熱中症の危険性が極めて高い環境が予測される場合には、暑さへの「気づき」を呼びかけ、国民の熱中症予防行動を効果的に促すために、気象庁から「熱中症警戒アラート」が発表されています。これまでにも、暑さに警戒が必要な場合は、最高気温の数値に着目した「高温注意情報」が発表されていましたが、今回の熱中症警戒アラートは「暑さ指数」を基に発表されており、気温だけでなく、湿度や日差しの強さ、人の体と外気の熱のやりとりに着目した値となります。翌日又は当日の暑さ指数が、33以上になることが予測される場合に発表されます。気温はそれほど高くなくても、湿度が高く蒸し暑いというのは、梅雨時によくあるパターンですが、梅雨だからこそより着目していただきたい情報です。

日本気象協会tenki.jpでも「熱中症情報」を発表しており、10日先まで確認できます。今後の暑さの見通しを確認しながら行動の仕方を考えるなど、ぜひ参考にして熱中症の予防に役立ててみて下さい。