近年は1年中手に入りやすい「きのこ」。天然のものは9〜11月頃に旬を迎えます。栄養価も高く、経済的なきのこが食卓に上ることも多いのではないでしょうか?今回は旬のきのこを使って、簡単に、しかも美味しく食べることができる、『炊き込みご飯』レシピをご紹介します。ぜひ作って、秋の味を食してみてくださいね。
この記事の写真をすべて見るきのこは三大◯◯
世の中には、多くのトップ3と呼ばれているものがありますが、ここでお話しするのは、『三大うま味成分』です。「うま味」というのは日本発祥で、1908年に東京帝国大学(現・東京大学)の池田菊苗博士が命名しました。寿司やラーメン、すき焼き、豆腐などと同じように、海外でも「Umami」として知られています。
三大成分のひとつ、「グルタミン酸」は昆布に多く含まれています。二つ目は「イノシン酸」で、カツオなどに含まれています。三つ目が、「グアニル酸」です。このグアニル酸はキノコ類のうま味成分です。きのこには、このグアニル酸だけでなく、グルタミン酸も含まれているので、相乗効果でうま味を強く感じることができるのです。また、きのこ自体の味も様々なので、数種類を合わせて使うことをおすすめします。とても深い味になること間違いなしです。
たっぷりきのことくるみの「秋の収穫」ご飯
きのこの種類が多くて、旨味たっぷりの炊き込みご飯。くるみの食感と味がさらに美味しさをアップさせます。見た目も華やかなので、土鍋で炊いて、メインディッシュとしてもおすすめです。こってりした味がお好みなら鶏もも肉を、さっぱり味ならささみを使ってくださいね。鶏肉の代わりに、湯引きした油揚げを使っても美味しいです。きのこは今回、エリンギ、舞茸、ぶなしめじを利用していますが、他のものでも大丈夫ですよ。
<材料>
きのこ3種類 計400g程度
人参 1本
鶏ひき肉 250g
くるみ 大さじ4 /大さじ1.5
米 3合
*酒 大さじ4
*しょうゆ 大さじ4
*みりん 大さじ4
三つ葉やゆずの皮などのトッピング お好みで
<作り方>
1. 米を洗って、30分ほど浸水させて、ザルに上げておく。
2. 人参はよく洗って、細い千切りにします。
3. きのこは石づきを切り落として、手で大きめに割きます。
4. くるみは手で適当な大きさに割っておきます。
5. 小鍋にひき肉、*印を入れて、ひと混ぜしてから、中火にかけます。
6. ひき肉の色が変わってきたら、きのこを加えて煮立たせます。
7. ザルなどを使って、具と煮汁に分けます。煮汁は450ccになるように分量外の水を足しておきます。
8. 炊飯器の釜に米を入れて、7.の具と煮汁、人参、くるみ大さじ4を加えて炊飯器で炊きます。
9. 食べる直前に、くるみ大さじ1.5を炒って、荒く刻んでおきましょう。よそったご飯に、刻んだくるみとお好みのトッピングをしたら出来上がりです♪
沖縄のおばあ直伝 家庭で食べる「じゅーしー」
じゅーしーという料理を知っていますか?沖縄の郷土料理、炊き込みご飯です。地域や家庭でもレシピは本当に様々。人が集まる行事などでふるまわれることが多い料理です。最近ではレトルトなどでじゅーしーの素が販売されているので、お土産などで知っている人もいるかもしれませんね。今回はこのじゅーしーを、実際に、筆者が習ったレシピでご紹介します(一部は筆者の時短工夫も入っています)。生のヨモギは手に入りにくいので、春菊の葉などで代用してもいいかと思います。お米も1合分ほどは、もち米に変えてみても、もちっとした食感になりおすすめです。少し肌寒くなってきたこの時期に、沖縄のほっこりとした温かさ、感じてみてください。
<材料>
米 3合
豚コマ切れ肉 200g
水 200cc
人参 1本
ひじき(乾燥) 10g
昆布 15cmほど
こんにゃく 80g
干し椎茸 3枚
ごま油 小さじ1
*和風だし(顆粒) 小さじ1
*しょうゆ 大さじ3
*酒 大さじ2
*みりん 大さじ2
マーガリン 小さじ1
分葱(小口切り) 適量
針生姜、紅生姜 お好みで
<作り方>
1. 米は洗ってザルに上げておきます。
2. 昆布と干し椎茸は、耐熱容器に入れて、水を入れます。水面や椎茸を押さえる、落とし蓋のようにラップをしっかりかけて、600W2分ほど、レンジします。終わってもラップは取らずに置いておきます。
3. 豚肉は一口大よりも小さめに細かく切っておきます。
4. 人参は粗めのみじん切りにします。
5. こんにゃくは水でよく洗って、3cm程度の細切りにします。
6. 昆布と椎茸の水をよく切って、粗めのみじん切りにします。戻した汁は残しておきます。
7. フライパンにごま油を引いて、中火で豚肉をほぐすように炒めます。
8. 豚肉の色が変わってきたら、人参、椎茸、昆布、こんにゃくを加えて、ざっくりと混ぜ炒めます。
9. 全体が混ざったら、*印を加えて、炒め煮していきます。しっかり調味料と具が混ざったら火を止めます。
10. 炊飯器のお釜に、米を入れて、9.の煮汁を具が入らないように加えます。
11. 3合の水位線まで、昆布と椎茸の戻し汁や分量外の水を加えます。
12. フライパンの具材、ひじきをさらに加えて、全体をしっかり混ぜます。
13. 蓋を閉める前に、マーガリンを落とし入れて、「炊き込みモード」(なければ通常の炊飯モード)で炊きます。
14. 炊き上がったら、器によそって、分葱やお好みのトッピングをしたら、出来上がりです♪さ、うさがみそーりー(召し上がれ)♪
煮ても、焼いても、蒸しても、揚げても、美味しいきのこ 。手軽に、経済的にも手に入る、魔法の食材!炊飯器は時短・簡単の味方、魔法の調理器具ですね!
参考
ホクト株式会社:きのこ料理が充実!おいしいきのこはホクト