どうしても気になるという人は、ひと手間加えてみましょう。朝倉さんは、髪をブリーチして明るくし、白髪部分をなじませて悪目立ちしないようにしました。
「家でブリーチはちょっと……という方や、コロナ禍で美容院に行くのを控えている方は、市販のカラートリートメントがおすすめです。薄目の茶か黒を選んで白髪をぼかすと、この時期の見苦しさが解消します」
その後、3カ月ほど伸ばすと、白髪が3~4センチの長さになり、結んでも下ろしていてもみっともなく見えてしまう時期に突入します。
「この時期が最も人目が気になります。いずれ緊急事態宣言は解除される方向ですが、人が多くいる場所は避けた方がいいわけですから、逆にズボラ期をやり過ごすにはグッドタイミングと言えます」
どうしても外出しなければいけない場合は、スカーフを巻いたり、幅広のカチューシャをしたりして白髪と染毛の境界線を隠すのも方法です。紫外線対策もかねて、これからの時期は帽子も活用できます。
■8~10カ月でグレイヘアの完成!
4、5カ月たてば、髪を短めに切って、白髪と染毛がなじむようにアクセント(メッシュ)を入れるとおしゃれな印象になります。メッシュを自分で入れるのは難しいので、この夏あたりに美容院で相談してみるといいでしょう。
半年後くらいで前髪が白髪になり、8カ月後くらいにはベリーショートにすれば頭部全体がが本来の髪の色になります。朝倉さんの場合は10カ月で髪を切りそろえ、ショートのグレイヘアが完成しました。
「私が“白髪育て”を実行した4年前、人と会ったりもする仕事なので、いろいろ言われて心が揺れることも多かったです。でも励ましてくださる人もいて勇気づけられました」
何事も仲間がいると挫折しにくいもの。外出自粛を機に白髪染めをやめた人たちのコミュニティーも生まれています(※)。
「たとえ白髪育てを諦めたとしても、白髪染めを長期でやめることで、『意外に白髪の割合が少なかった』『集中しているところがわかった』というような気づきもあります。少なくとも、頭皮や毛髪の健康がよみがえる実感も湧くはずです」
その結果、「まだグレイヘアにするのは早いかも」と自覚できたり、「集中している白髪をアクセントにして、残して染めてみよう」というような発見にもつながったりするそうです。
「この際だから……」の白髪育て、自粛生活を利用してやってみることの一つに加えてみてはいかがでしょうか?
※フェイスブック上のグループ「グレイヘア(白髪育ての会)」
(写真/朝倉真弓、取材・文/スローマリッジ取材班 時政美由紀)