東京ドームシティに人影はなく…
東京ドームシティに人影はなく…
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 外出自粛が呼びかけられるなか、人出の多い都心部が様変わりしている。東京ドームや、その周辺に多くの飲食店が立ち並ぶ「水道橋」を記者が歩いた。

【写真】閑散とした”居酒屋街”…

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 5月8日午後4時ごろ。記者は東京メトロ三田線「水道橋駅」にいた。緊急事態宣言が延長されて初めての「金曜日」だ。「東京ドーム方面」の出口に向かって歩く。地下通路は静まり返っている。本来であれば、この日は読売ジャイアンツ対横浜DeNAベイスターズの試合が東京ドームで行われるはずだった。だが、新型コロナウイルスの影響でプロ野球は開幕が延期され、いまだ日程が決まっていない。改札口には「現在、こちらに駅員はいません」というアナウンスが響いていた。

 地上に出ると、東京ドームシティの前に出た。さながら“ゴーストタウン”のようだ。軒を連ねる店はどこも“臨時休業”の張り紙を掲げている。

プロ野球延期の影響か、球場周辺の人もまばらだ
プロ野球延期の影響か、球場周辺の人もまばらだ

 しばらく一人で歩いていると、ようやく遠くに子どもたち3、4人がキャッキャと走り回っているのが見える。頭上には無数の鯉のぼりが風に揺られていた。壮大な眺めだが、それを見る人影は少ない。対照的に、近くにあった喫煙エリアでは6人ほどが密集してタバコを吸っていた。

 駅から10分ほど歩くと、東京ドームが目の前に現れた。ナイターゲームの際は、ファンやグッズ販売の店などで人だかりができる。だがこの日、あたりにはベンチで休憩する人が数人いるくらいだ。近くを歩いていたスーツ姿にマスクの男性(40代)は、「仕事の営業で、たまたま近くを通りがかった」と球場を見つめた。

巨人ファンだったので、何度か観戦に来たことがあります。(今の周辺の雰囲気は)寂しいなあとは思いますけど、健康や平和があってこそのプロ野球ですから、仕方ありませんね」

 そう言って、男性は足早に立ち去った。

 球場近くのスーパーでも話を聞いてみる。買い物をしていた50代女性も「普段はこんなものじゃない」と周辺の変わりように驚く。

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