この夏、海外旅行に行く人はどれくらいいるのか。会社員ながら週末を利用して70カ国を旅してきた“リーマントラベラー”こと東松(とうまつ)寛文さんは、自身のSNSのフォロワーなど300人を対象に夏休みの予定を調査した。すると4割弱にあたる110人が海外旅行と答えたという。「回答者の多くが旅好きとはいえ、予想以上に多いなという印象です」(東松さん)
現状、海外旅行にはどんなリスクがあるのか? もし行くならオススメの国は? 東松さんにコロナ下の海外旅行のポイントを解説してもらった。
まず、渡航するうえでの今の一番のネックは、日本に帰れないケースがあることだという。「現地出国前のPCR検査で陽性判定が出たら、異国での隔離&療養生活を送ることになる。そのリスクをのめない人は行かないほうがいいし、行くなら高額な診療費の発生に備えて旅行保険への加入がマストです」
せっかく覚悟を決めて臨む旅なら、最大限楽しみたいもの。カギは、「どこまで不安や負担を減らせるか」だ。「コロナ下での初めての海外なら“行きたい国”より“行きやすい国”を選ぶべき。次の四つの視点で国を決めるとよいでしょう」
【1】感染症危険情報レベル

各国のコロナをはじめとした感染症のリスクを、外務省が4段階で示している。現時点で最も危険度が高いレベル3に指定された国は、まず候補から外すべきだ。
【2】日本人に対する入国/行動制限措置

外務省のホームページに、約160の国と地域の入国条件や現地での行動制限の内容が一覧で載っている。ワクチン接種証明書やPCR検査の陰性証明が必要な国、一定期間の自主隔離が必要な国、コロナ対応の医療保険への加入が必要な国など、条件はさまざま。なるべく負担の少ない国を選ぶとよい。
【3】帰国時の検査や帰国後の待機の有無

6月1日から日本の水際対策が緩和され、ウイルス流入リスクが低い98の国と地域(「青」区分)から帰国する場合は、空港での検査や、施設や自宅での待機が必要なくなった。ワクチン接種証明書があれば、「黄」区分の国から帰国する場合も同様の対応だ。