■「コト売り」へ転換
「IMX500」を通じてリカーリングビジネスへのチャレンジも進める。パートナー企業は、クラウドベースの「AITRIOS(アイトリオス)」と呼ばれるエッジAIセンシングプラットフォームで、さまざまなソリューションを簡単かつ短期間に開発できる。
すでに自治体や小売業、製造業などで、「IMX500」と「AITRIOS」による実証実験が行われている。
たとえば、イタリア・ローマ市では、街灯に「IMX500」搭載のカメラを設置し、バス停の混雑検知によるバス運行の最適化など、複数のユースケースを試している。カメラに映る人を特定できないよう処理できることから、プライバシーへの配慮があることも高く評価されている。
半導体ビジネスも「モノ売り」から「コト売り」へと転換しているのだ。(文中敬称略)(ジャーナリスト・片山修)
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※AERA 2023年1月16日号より抜粋