「味つけの調味料を和風、洋風、中華、エスニックに変えれば、料理は無限大に広がりますよ」と村上さん。
たんぱく質食材50g、野菜合わせて100gというルールがあるだけで、食材の組み合わせは自由。冷蔵庫に残った食材を組み合わせて作れば、思いがけない組み合わせが誕生するかもしれない。
冷凍に向かない食材も基本的にはない。一般的に、こんにゃくは冷凍に向かないというが、確かに水分が抜け、解凍すれば解凍前と同じというわけにはいかない。いわゆる凍みこんにゃくになり、スポンジのような食感に。でも、この食感さえも楽しんでしまえばいいのだ。時間があるときに、食材を買い過ぎてしまったときに、気が向いたときに冷凍パックを作っておけば、1カ月程度は保存も可能。
この冷凍パックを、食べたいときに取り出して、凍ったままの食材を耐熱容器に入れ、湯気が通るようにラップをふんわりとかける。調味料を入れ(レンチン後入れる場合も)、600Wの電子レンジで4分レンチン。これで1品でき上がり。



野菜たっぷりさばのみそ煮は、4分レンチンして、液みそと砂糖各大さじ1を加えて混ぜるだけ。ベトナム風サラダは、4分レンチンして、粗みじん切りにしたバターピーナッツ5、6粒分と小口切りにした万能ねぎをのせて、ラー油をかければでき上がり。
同じ冷凍パックでも、調味料を変えるだけで、和風とエスニックのおかずができる。
汁物も簡単。みそ汁にしたいなら “液みそ”を活用。液みそは溶けやすく、出汁も入っているので、みそ汁を作るのに出汁をとる必要がない。こういう便利調味料もフル活用したい。

おかず、汁物はもちろん、ご飯にのせれば丼、パンにはさめばサンドイッチといった、それ1品で主食になる料理にも。
「たまにはインスタト麺でもいいか」というときにも、冷凍パックを取り出して、レンチンしてのっければ、カラフルな焼きそばのでき上がり。

とにかく、食材は何でもOKで、組み合わせ自由。「たんぱく質食材50g、野菜合わせて100g」というルールはあるが、冷蔵庫にたんぱく質食材が50gないというときは、足りない分野菜を少し多めに入れればいいだけ。肉や魚が多めより、野菜多めはかえってヘルシーでいいかも。
ご飯さえ炊いておけば、後は冷凍パックで1品。余力があるならもう1品作ってもOK。汁物とおかずを作れば、立派な一汁一菜の献立になる。
今日から1人分冷凍パックで“おひとり様のキッチン大革命”を起こしてみては!(スローマリッジ取材班/時政美由紀、写真/スタジオフィデル)