「近畿日本鉄道の特急「しまかぜ」を撮影しました。アドバイスをお願いします」の質問者が撮影した写真
「近畿日本鉄道の特急「しまかぜ」を撮影しました。アドバイスをお願いします」の質問者が撮影した写真

■Q 近畿日本鉄道の特急「しまかぜ」を撮影しました。アドバイスをお願いします。(三重県・hirokitamamiさん)

櫻井:にぎやかすぎますね。桜と「しまかぜ」のどちらを主にしたいのかわからない。

助川:自分なら月並みですが、流し撮りします。

櫻井:僕なら桜をボカします。あと、「しまかぜ」の顔が影になっているのが残念。

助川:今回の場合、桜なので標準レンズを避けても良かったかもしれません。桜のこんもり感が標準レンズではなかなか表現しにくい。望遠の圧縮効果で桜のボリュームを出すとか。

櫻井:桜の名所なんでしょうね。

助川:名所と呼ばれる場所で撮るからこそ、どう撮るかを明確化したほうがいいと思うんです。

■Q 鉄柱や架線が写った写真はコンテストで不利ですか?(三重県・忍にんさん)

助川:不利ではありません。

櫻井:センスの問題。むしろ「どう入れるか」です。

助川:たとえば、電柱を画面の真ん中に持ってきたら、さすがに窮屈ですよね。そこで画面を横に3分割して、外側の1/3のゾーンに入れるように構図を変える。焦点距離や立ち位置を調整します。電柱は後ろ側に配置するとか。正確に言えば、後ろ側に電柱がある場合でも先頭部の頭の真ん中に刺さっているように見える位置はいただけませんね。パンタグラフの後ろに電柱が重なる「串パン」もよくない。それが嫌だから電柱を先頭車両の横に配置する人もいますが、これもよくない。それだったらまだ串パンのほうがいいぐらい。機関車を望遠レンズで狙うとどうしても串パンになりがちですから。焦点距離135mm以下のレンズだと串パンになりにくくなります。

櫻井:そうなったら電柱が写り込まない位置まで移動しますよ。そのほうが早い。

助川:そうですね。ただ、奥まった位置で撮ろうとすると電柱の間隔が短いので余計に串パンになる可能性が高いですね。電柱ギリギリで切っているからそうなっちゃう。
もっと前に行って標準ズームで狙えば、串パンも抜けるし、手前の電柱も写らない。自分ならそう撮ります。

櫻井:こだわるねえ。(笑)

助川:電車の編成写真については、うちの事務所で「編成部長」って呼ばれているんで(笑)。鉄道写真は編成写真に始まり、編成写真に終わる。奥が深いんです。

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