12月13日、東京で開かれたミス・インターナショナル世界大会2022。ナショナルコスチューム(民族衣装)の部で、イタリア代表はグラディエーターの衣装、ナイジェリア代表は強さの象徴としてゴリラをフィーチャー、メキシコ代表は、古くからこの地にある手作業で模様を描く箱をイメージした衣装で登場。ファッションデザイナーのドン小西さんがチェックした。
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去年、別のミスコンテストでの民族衣装審査の時に日本代表が着たヘンテコな着物を取り上げたけどさ。民族服をめちゃくちゃにアレンジしちゃうのは、日本だけじゃなかったんだね。
今回の舞台はミス・インターナショナル世界大会。その民族衣装審査が、またコレすごいんだよ。グラディエーター風の金ぴかコスプレがあれば、強さを表現するとかで、ゴリラが背後霊みたいに見えるデザインあり。かと思えば伝統工芸の箱にインスパイアされたっていう衣装とか、仮装大賞か?っていうコスチュームのオンパレードだもの。
だいたい持って生まれた美しさを競うなんて、今の時代とズレまくり。最近ではミスコン自体、メディアが扱わなくなったもんな。こうなったらと話題作りに必死。何でもいいからバズらせないとっていうのミエミエだよ。民族服はその人のバックグラウンドを探るのに格好のアイテム。なのに目立つことを優先して、ゴリラを背負っちゃいけませんって!
■評価は……?(※満点は5DONです)
2DON! 「“民族服”をもっと大切に」
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2022年12月30日号