秋篠宮家の長女・眞子さま(25)と、国際基督教大学時代の同級生の小室圭さん(25)が3日、婚約内定の記者会見を開く。女性皇族が一般家庭に嫁ぐ結婚式とは、どのようなものなのだろうか。朝日新聞が1923(大正12)年から2000(平成12)年まで発行していた「アサヒグラフ」から、現在の天皇陛下の姉妹である3人の内親王の結婚を振り返ってみたい。
(文中の< >は「アサヒグラフ」から引用。社名や漢字の表記などもできる限り当時のままにした)
■初めて一般家庭の主婦になった鷹司和子さん
女性皇族は結婚後、皇族の身分を離れなければならないとされたのは、1947年に「皇室典範」が制定されてからだ。そして初めての“降嫁”となったのが、昭和天皇と香淳皇后の三女、つまり現在の天皇陛下の姉にあたる孝宮和子(たかのみや・かずこ)さまだった。
お相手は明治神宮宮司で元公爵、鷹司信輔氏の長男・平通氏。交通博物館の事務課に勤める、いわゆるサラリーマンだった。<鷹司家は関白藤原兼平の子孫で五摂家の名門>(「アサヒグラフ」1950年2月22日号より)だが、華族制度の廃止によって「平民」となっていたため、2人の結婚はプリンセスが一般主婦になると、大きな注目を集めた。
花嫁修業を積んで迎えたお二人の結婚式は1950年5月20日。<芝高輪の光輪閣(高松宮邸内)で天皇 皇后 皇太后三陛下おでましのもとに 二条弼基元公爵夫妻のばいしゃくで至極簡素にとり行われた>(「アサヒグラフ」同年6月7日号より)
式が終わると2人はすぐにタメ色の御料車(パッカード・スーパーエイト)に乗り込んで、皇太后さまの住む大宮御所(おおみやごしょ)を訪ね、その後は明治神宮へ。雨にもかかわらず、行く先々でたくさんの人に囲まれた。