
DeNAが外国人枠を“贅沢”に活用している。タイラー・オースティンに加え、昨年まで在籍したマイク・フォードと中日で長年活躍したダヤン・ビシエドを相次いで獲得。ビシエドは外国人枠を外れ日本人選手扱いになるとはいえ、「一塁手のポジションが重なる3人を、どう起用していくか?」にも注目が集まっている。
DeNAがクライマックス・シリーズ(CS)シリーズ出場、2年連続日本一へ向けて積極的な動きを見せている。阪神が独走状態のセ・リーグで、まずは「Aクラス入り」が絶対条件。2位以下の混戦状態が続く中、起爆剤として外国人選手たちに期待がかかる。
「後半戦の勝負時に向けて新加入の2人はうってつけ。どんなビッグネームであろうと、日本野球に慣れるのを待っている時間はない。評価が高かったフォード、セ・リーグを知り尽くした日本人扱いのビシエドは最適」(在京球団編成担当者)
オースティンと筒香嘉智の左右の大砲が万全なら動く必要はなかった。しかし、オースティンは右膝負傷、筒香は打撃不振で機能しておらず、攻撃力低下していたための補強だった。
「Aクラス入りしないと日本一の可能性はない。可能なら2位に入り、CSシリーズの本拠地開催で収益も出したい。できることは、全てやるということ」(DeNA関係者)
他にも米国でプレーしていた藤浪晋太郎投手を獲得するなど、DeNA編成部の動きは“本気度”を感じさせる。しかし、外国人3選手は基本的にポジションが同じであり、「どうやって使い分けるのか?」に注目が集まっている。
「3選手ともに一塁がメイン。オースティンとビシエドはともに右打ちで外野経験もある。フォードは左打ちだが、外野経験は少ない。相手投手や自軍打線とのバランスで考えるのだろう」(在京球団編成担当者)
オースティンは、佐野恵太との兼ね合いや右肘の不安があり一塁を守ることが多くなったが、外野手登録されていた時期もあった。元々は強肩で知られ、フェンスを恐れない攻撃的な守備をすることでも有名だ。