DeNAとは今季終了までの契約で、推定年俸5千万円とされる。「金額が高い」という声も聞こえるが、戦力、マーケティングの両方で「すぐにモトは取れる」と見られる。
「『投げてみないとわからない』投手だが、ハマった時は大きな戦力になる。知名度抜群なので、集客やグッズ収入等で年俸分はすぐに回収できる。(藤浪獲得が発表されると)シーズン中にも関わらず、スポンサーの問い合わせもあるらしい」(スポーツマネージメント会社担当者)
Aクラス入りを争っているチームは起爆剤を求めており、野手では昨年まで所属していたマイク・フォードが復帰し、ダヤン・ビシエド(元中日)の加入も決まった。同じく、投手では藤浪に対する期待は大きい。
「(藤浪の)渡米時期はMLBの好景気と重なったことで、NPBでは考えられないような条件で契約できた。NPB復帰に関して金額へのこだわりはなかったはず。DeNA側の誠意と期待感が心に刺さったようだ」(在京球団編成担当者)
2023年はアスレチックスと1年325万ドル(約4億8400万円)、昨年はメッツと1年335万ドル(約5億円)プラス出来高の契約を結んでおり、充分な収入を得ていた(2022年の阪神最終年が推定年俸4900万円)。DeNA加入に対し、お金が問題でなかったのは間違いない。
「MLBで投げたキャリアは、この先の“ハク”になる。またDeNAはOBを大切にする球団なので、引退後も仕事に困ることはないだろう。加えて、阪神OBの肩書きまで持っているのは大きい」(スポーツマネージメント会社担当者)
帰国してDeNAに加入してからは、2軍戦で3試合に登板、8月10日に1軍合流を果たした。「NPB復帰登板はいつになるのか?」という話題も大きな注目を集めた。
「シーズン終盤に向けたキーマン。DeNAファン・関係者からすると、1日も早く登板してチームに喝を入れて欲しい思いがあっただろう。しかし『投げてみないとわからない』投手なのは変わらず、球団も登板へ向けて慎重になっている部分はあった」(在京球団編成担当者)