
藤浪晋太郎はプロ野球選手としての“勝ち組”になりつつある。成績は超一流とまでは言えないまでも、阪神、MLBでプレーしたことで抜群の知名度を得た。そして今回のNPB復帰により、引退後まで困ることはなさそうだ。
「藤浪晋太郎、3年ぶりに日本球界復帰、DeNA入団」
7月17日に発表されたビッグニュースは、今季トップクラスの衝撃を球界に与えた。
「球威はあるが課題の制球力は不安定なまま。31歳という年齢もあり、『米球界でのメジャー契約は難しい』という評価だった。日本球界復帰が、トントン拍子で進んだのには驚かされた」(MLBアジア地区担当スカウト)
今季はマリナーズとマイナー契約、3A・タコマで21試合登板、2勝1敗4ホールド、防御率5.79の成績。「制球に苦しみ失点を重ねる」姿には “進化”が感じられず、6月17日(日本時間18日)に同球団から自由契約になった。
代理人のスコット・ボラス氏は「(日米を問わず交渉可能な)全てのチームと話し合いを始める」と即座にコメント。今季中の契約期限(7月末)も迫る中、「将来を考えて国内復帰の意思を固めたのだろう」(MLBアジア地区担当スカウト)。
「リーグ優勝、世界一を視野に入れるマリナーズは、『経験豊富な右腕を、どこかで使えないか?』として保有意思もあった。しかし藤浪側の申し出を受け、自由契約となった」(スポーツマネージメント会社担当者)
藤浪は2022年オフにポスティング制度で、阪神からアスレッチックスへ移籍。1年目の2023年は同球団とオリオールズの2チームでプレー、計64試合登板で7勝を挙げた。昨年はメッツと契約するもメジャー登板なし、今季も同様にマイナーでの登板が続いていた。
「仮に米国に残る場合は今季同様のマイナー契約しか考えられず、『投げられるうちに帰国する』のは賢明な判断。 DeNAも知名度等を含めて欲しい投手だった」(MLBアジア地区担当スカウト)