
1925年に日本でラジオ放送が始まり、今年で100年を迎える。そんな「放送100年」を記念して、NHKではさまざまな特別番組が企画・放送されている。8月11日に放送された『超・ニッポンのお笑い100年~芸人たちの放送開拓史~』もそんな番組の1つだった。
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ラジオやテレビとともに歩んできた日本のお笑いの100年を回想する、という番組。司会は爆笑問題と中川家が務め、井口浩之、小籔千豊、後藤輝基、せいや、千原ジュニア、友近、バカリズム、ヒコロヒーといった幅広い世代の芸人が集結。さらにスペシャルゲストとしてザ・ぼんちも登場し、歴史的映像とスタジオトークを交えて、漫才・コント・バラエティーという3つのジャンルを軸に振り返った。NHKならではの豊富な映像・音声アーカイブを生かした、お笑いの歩みを多角的に見せる番組になっていた。
最初の漫才パートが特に充実していた。しゃべくり漫才の元祖とされる横山エンタツ・花菱アチャコにスポットが当てられ、当時主流だった音曲漫才から、しゃべりだけで構成される新しいスタイルの漫才への転換が描かれた。1925年に始まったラジオでも楽しめる漫才を生み出したことは、当時としては画期的だった。
M-1の影響で漫才はメジャーに
そんなエンタツ・アチャコの活躍から約100年の時を経た現在では、「M-1グランプリ」の影響で漫才はかつてないほどメジャーなものになり、注目を集めている。多くの若手が参入してレベルが向上し、コントと並んで日本のお笑いを代表するジャンルになった。
番組内では「漫才ブーム」のことにも触れられていた。1980年にフジテレビの『THE MANZAI』をきっかけに爆発的なブームが到来し、漫才師がアイドル並みの人気を得た。ザ・ぼんちはその中心的存在であり、ヒット曲を出したり、武道館公演を行ったり、多方面で活躍。近年では新しい漫才の大会の『THE SECOND』でも、親子ほど歳の離れた漫才師たちと真剣勝負を繰り広げていた。スタジオに現れたザ・ぼんちの2人は生き生きとした口調で当時のことを振り返っていた。