
家の中の写真を子どもたちに送ると、2人とも「え? 1人で片づけたの?」とビックリ。
「片づけ終わってから娘が家に来たんです。すぐ帰っちゃうかなと思ったら、けっこう長くいてくれました。ダイニングテーブルでゆっくりお茶もできたし、居心地がいいと思ってくれたのかも」
今までモノで占領されていたところが広々としたので、家の中は動きやすく、快適に暮らせるようになりました。
「ダイニングでごはんを食べたとき、『何年ぶりだろう!』と感動しました。ちょっと寝転ぶこともできるし、ゆっくりとくつろげる家になりました」
片づけ終えた今では、シャワーの修理はもちろん、エアコンのクリーニングもしてもらいました。宅配便が来たときも、ドアを大きく開けて迎えられます。
「自分に自信が持てるようになったので、採用されるかは別として、職場でも自分の意見を言えるようになりました。今まではなんとなく遠慮して言えなかったんです」
職場での自分自身の言動も変わったそう。これも片づけ前後で起きた、うれしい変化です。

かつての彼女のように、家の中を誰にも見せられずに一人で悩んでいる人がきっといるはず。そう話すと、彼女は笑顔でこう話してくれました。
「まずは一歩踏み出す勇気! 行動あるのみですよね。あんなに散らかっていたうちでも片づけられたんですから。『こんな状態でも、ここまでできるよ』ってお見せしたいです」
彼女の家がビフォーからアフターに変わったのは、一瞬の魔法ではありません。45日間続けた、彼女の努力の賜物です。でも魔法ではないからこそ、誰にでもできることなんです。
少しずつでもゴールに向かって歩みを止めなかったからこそ、彼女が夢見ていた生活が実現したのです。「片づけられない」と思い込んだままあきらめず、一歩踏み出してくれたことを、私もうれしく思います。
