
映画「国宝」の快進撃が止まらない。公開から49日間(6月6日〜7月24日)で興行収入71億7千万円、観客動員数510万人を突破。原作の吉田修一さんによる同名小説(朝日新聞出版)から一貫して描かれているのは、歌舞伎役者が人間国宝となるまでの苦悩だ。今や社会現象になるほどの勢いがあるが、その影響で昔懐かしいお菓子「ボンタンアメ」が飛ぶように売れているという。なぜなのか。
【写真】約3時間の大作映画「国宝」ヒットでボンタンアメが品薄に
* * *
ボンタンアメといえば、オブラートにくるまれたもちもちとした食感と、さわやかな柑橘の風味を思い出す。発売から、今年で100周年を迎えたロングセラーだ。
そんなボンタンアメを巡って、世間をざわつかせている噂がある。
「ボンタンアメが尿意を抑える」「尿意を忘れてトイレに行かずにすんだ」――。今年になって、都市伝説のような噂がSNSで次々と拡散されたのだ。
映画「国宝」公開後に品薄に
「国宝」の上映時間は2時間55分。すると、この長編映画をトイレに立たずに見たいという人たちが、ボンタンアメに飛びついた。実際、「国宝」が公開されると、スーパーやコンビニはボンタンアメが品薄になるほどだった。

ボンタンアメで本当に尿意が消えるのか?
そこで、ボンタンアメを製造・販売するセイカ食品(鹿児島市)に聞くと、噂は聞いているが、尿意が消えるという効果に関しては、
「弊社といたしましては、科学的知見を持ち合わせておりません」
やはりただの都市伝説かと思いきや、一概にそうとも言い切れないようだ。