
7月10日放送の『アメトーーーーーーク 3時間SP』(テレビ朝日系)で行われた「ビビリ-1グランプリ」という企画が話題を呼んでいる。人一倍怖がりで、驚かされるのが苦手な芸人たちが集められて、彼らのリアクションを楽しむというシンプルな企画である。
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今回は、千原ジュニア(千原兄弟)、田村淳、狩野英孝、藤本敏史(FUJIWARA)といった常連メンバーに加えて、稲田美紀(紅しょうが)、河井ゆずる(アインシュタイン)、エース(バッテリィズ)なども出演していた。
メンバーの中でも突出した存在感を放っていたのが狩野英孝である。彼は自ら「笑いを生み出す」というよりも自然に「笑いが生まれてしまう」タイプの芸人であり、本人の意図や計算を超えて、生の反応が爆発的な笑いに昇華してしまう稀有な存在だ。驚かされたときの取り乱し方、そのときの発言や立ちふるまいなど、すべてが彼にしかできないオリジナルな「芸」として成立している。
狩野英孝はオンリーワンの魅力
狩野の言動は常に予測不能なのだが、ひどい目に遭っていても見る者に「かわいそう」と思われたり、後ろめたさを感じさせたりすることはなく、むしろ「もっと見たい」と思わせる。持って生まれた「かわいげ」と「純粋さ」に裏打ちされており、それがバラエティーの世界でもオンリーワンの魅力となっている。
新顔の中ではバッテリティズのエースの健闘が光っていた。2024年の『M-1グランプリ』で準優勝を果たし、目下ブレーク中の彼は「常識を知らないおバカキャラ」として人気を博している。
「ビビリ-1グランプリ」においても、その天然ぶりは遺憾なく発揮されていた。単に驚くというよりも、何が起こっているのかわからなくて戸惑う、という感じの初々しい反応をするところが魅力的だ。運動神経も抜群で、驚かされたときに体を大きく動かして派手なリアクションを見せてくれる。ビビリ芸人界の「エース」として今後もこの手の企画で活躍が期待できそうだ。