ママになりきれないママもいる
とはいえ、一ホステスがママに抜擢されたからといってある日突然欲や偏りをなくして店のために尽力できるかというと必ずしもそうではなく、非常に適任な人もいれば、ママになりきれずにいる人もいます。それは母という意味のママと似ているかもしれません。親になることに向いている人もいれば、親である以前に女であったり自分であったりすることを強調したい人もいる。クラブのママもそんなもので、お便りの中にあるような、子どもっぽいことをするママやお店のことより自分の機嫌が大事なママ、自分の店のホステスにライバル心や嫉妬メラメラなママなどもよく見ます。
日本にはクラブは無数にありますし、本来、自分がこの人のもとで働きたいと思えるようなママを探して、その店で働くのが一番だと思います。自分の客が若いホステスを気に入って連絡先を聞き、そこでホステスがやや礼を欠いた順序で対応したからと言っていじめてくるような人であれば、この先もそんなに働きやすくはない気がします。「今回はママの客だったからよかった。でも良い機会だから覚えてね、他のおねえさんのお客に連絡先を聞かれたときには~」と理想的な対応してくれるようなママだって、銀座にはたくさんいると思います。お客が店の女の子を気に入って、今までより高頻度で通ってくれるのならば、本当はママだって助かるはずなのです。
ただ、もしかしたらずっと憧れのお店だったのかもしれないし、他の理由でも簡単には店を移れないかもしれない。色々な事情があるでしょうし、お便りには目上の女性に好かれるコツが知りたいとあるので、ひとまず今のママと一緒に働くことを前提に考えてみようと思います。