女性の幸せ=結婚して出産?
この件のみならず、話の延長上で、女性が結婚歴も出産歴もないと相手が知った時、「聞いてはいけないことを聞いてしまった」というような、どこか気まずい雰囲気になるシーンが少なくないという。女性は言う。
「都会に比べて地方では、女性の幸せ=結婚して子どもを産むことっていう感覚が、やっぱりまだまだ強いんでしょうね。一人で移住して、フリーランスで自由に仕事しているという環境もあるかもしれないけれど、特に家族がいる人と話していると、“この人、いい年して結婚もせず、子どもも産まず、定職にもつかないで、まだフラフラしてるんだ”っていう目で見られている気がします」
ライフステージに明らかな差
年齢によるライフステージの違いも感じる。
「都会では40代でも婚活や妊活も普通にしてたりするけど、こっちだと40歳で子どもが大学生になるっていう人もいたりして、明らかなライフステージの違いを感じる場面も多い」(女性)
決して明文化されるわけではない。けれども、単身者とは「結婚」にたどり着けなかった人々の群れであり、本来の成人が目指すべき「一人前の大人」ではない。そうした社会からの目を感じる人も一定数いるようだ。そんな例は、職場にも根強く残っているようで――。
(ライター・松岡かすみ)
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