<「形あるものはすべて壊れる」とお釈迦さまも2000年以上も前に言っておられます。「永遠」は、人間がつくったただの言葉にすぎません。だったら、老いていることを自ら宣言して笑っていこうではありませんか。膝痛とか腰痛とか、老いを感じたところを自らゆび指して「老いるショック!」と、声に出します。クイズ番組『タイムショック』みたく“ショォ~ック”の部分を強調すると、なお陽気でいいでしょう。年寄り自慢を聞かされるのはウザいですが、「老いるショック!」なら周りも嫌な気はしないはずです。老いるショックは“退化”を“進化”に変える呪文なのです>
AERAでも「通販生活」さんにあやかって「老いるショック」の体験談を募ったところ、半日ぐらいで8人が回答を寄せた。関心の高さを示すのかどうかは分からないが、驚いたのは回答者が全員、アラフィフ女性だったことだ。
「40歳を過ぎてから、風邪を引いて一晩寝ても治らなくなりました」
こんな「老いるショック」を寄せたのは千葉県の会社員女性(53)。「第2次老いるショック」の経験は、「病と老化の区別がつかなくなり、病を老いと思った50歳」だという。
「病気」がきっかけの人はほかにも相次いだ。
大阪府の郵便局パート女性(55)は「50代になってから病気の治癒力が緩慢になり、病院で処方された薬の量では足りず、完全な体調に戻るのに時間がかかるのを実感した時に老いるショックを感じました」と打ち明ける。とはいえ、最近の50代はアクティブだ。この女性は「推し活」への影響が一番の気がかりだと明かした。
「東京や地方で行われる地下アイドルのライブに自分自身の健康や家庭環境を考えると、いつまで行けるのか気になっています」
千葉県のレジアルバイトの女性(50)は昨年経験した「老いるショック」を吐露した。
「突然、あちこちが酷い神経痛になり、何カ月も痛いまま、また、すごい速さで白髪やシワが増えました」
老いるショックを感じているのは「現在」と回答した和歌山県のパートタイム女性(49) からは、笑って受け流す、という手もあることに気づかされる。
「奥歯の治療中に前歯の被せが取れ、並行して治療することに。こんなこと初めて。なんなら別の奥歯が痛みだしてて震えています。出費のほうが痛い(笑)。こんなことあるんだね!と笑っていますアハハ……」