セ首位を走る阪神・藤川監督だが内部評価は真っ二つ?(写真提供・日刊スポーツ)
セ首位を走る阪神・藤川監督だが内部評価は真っ二つ?(写真提供・日刊スポーツ)
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 阪神・藤川球児監督への評価が分かれ始めている。感情を表に出す熱血監督に対し、「経験不足」を指摘する声も多い。しかし交流戦で7連敗を喫してもセ・リーグ首位をキープしており、判断は難しいところだ。

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 阪神は交流戦終了時点(6月24日)で、2位DeNAに3.5差を付けてセ・リーグ首位に立つ。監督初年度となる藤川監督のもと、70試合を消化して38勝30敗2分(勝率.559)の成績は、“合格点”に思えるが…。

「藤川監督は現役引退後に指導者経験を積まず、伝統球団の監督となった。チームは2年ぶりのリーグ制覇と日本一を目指す中、大変な重圧がかかっているはず。ここまでは本当に頑張られていると思う」(阪神関係者)

 現役時代は抑えとして通算245セーブを挙げ、MLBや独立・高知にも所属した。2020年に現役引退後はYouTuberや評論家として活躍。また阪神の球団本部付SAとしてフロント業務にも関わり、昨オフに岡田彰布前監督(現オーナー付顧問)の後を引き継いだ。

「阪神は日本一の人気球団なので、勝っても負けても話題になる。交流戦7連敗に各方面から様々な声が出てくるのも当然。『阪神監督』の重みを、改めて感じているのではないか」(阪神OB)

 藤川監督に逆風が吹き始めたのは交流戦に入ってからだった。6月10日の西武戦(ベルーナ)から始まった連敗は、18日のロッテ戦(甲子園)で止まるまで7試合続いた。

「5連敗してたら何か奇襲攻撃とかやりたくなるんだけど、あんま上手くいかないんですよ。そういう時こそきっちりした方が良いというか…」(岡田氏/6月15日の楽天戦)

 ネット上での批判や誹謗中傷だけでなく、東日本放送の解説者として球場を訪れた“身内”の岡田氏からも厳しい意見をされてしまう。

「2人は藤川監督が現役時代から何でも言い合える仲。岡田氏の監督時代には、起用方法等に関して激しい議論を行うこともあった。お互いの性格を熟知、信頼関係がある上での苦言はアドバイスの1つだろう」(阪神関係者)

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