公開中の映画「君がトクベツ」でアイドル・桐ヶ谷皇太役を演じている、なにわ男子・大橋和也。自身に通じる特別なキャラクターだ。AERA 2025年6月30日号より。
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レンズを向けられると、さっきまでのニコニコ顔がスッと消え、バラの花びらを散らしたセットに相応しい物憂げな眼差しに変わった。なにわ男子きっての明るい元気キャラ。そんなイメージとはかけ離れた蠱惑（こわく）的な表情でセッションが続く……が「さすが現役アイドル」、表紙フォトグラファーの蜷川実花がそうつぶやいた途端、「パァァ」と効果音が聞こえそうな表情に。「ホンマですか！？ あざすあざす、めっちゃ嬉しい」と子どものように喜んで、モニターを見守るスタッフからも笑みがこぼれた。
現在公開中の映画「君がトクベツ」では、そんな天真爛漫なムードメーカーとして多くの人を笑顔にする彼自身と重なるアイドル、桐ヶ谷皇太役を好演している。原作は幸田もも子の大ヒット少女漫画。陰キャ女子と国民的アイドルのまさかの恋愛劇を描く、笑えてキュンキュンできる王道ラブストーリーだ。
もともと原作漫画の大ファンだった。
「みっちー（道枝駿佑）に教えてもらって読んだらめちゃくちゃ好きになって。僕、みっちーにも『皇太みたいやな』と言われてたし『もし実写化するなら絶対やりたい』と言い続けてたんです。言葉に出してたら夢って叶うんやなと。言霊ってホンマにあるんやなと思いました」
大橋自身、皇太からアイドルとしての在り方を学ぶこともあった。今の自身の姿勢や目標にも通じる特別なキャラクターでもある。
「だから、皇太を演じつつ僕自身を客観的に振り返るような時間でもありました。これ僕ちゃうかな？ いや、絶対、僕やろと思いながら演じるという（笑）。でも僕に限らずいろんな登場人物に感情移入できる作品。推し活をしている人には特に響くと思うので、広い世代の人に楽しんでもらえたらめちゃ嬉しいです」
（ライター・大道絵里子）
※AERA 2025年6月30日号
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