本記事後半で高配当株スクリーニング条件を教えてくれた楽天証券 国内株式事業部の竹内広大さん(撮影・和仁貢介/朝日新聞出版写真映像部)
本記事後半で高配当株スクリーニング条件を教えてくれた楽天証券 国内株式事業部の竹内広大さん(撮影・和仁貢介/朝日新聞出版写真映像部)
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 高配当をもらいながら、株価も上がってくれたら、1粒で2度おいしい。「すぐ上がらなくてもいいが長期的には値上がり益も」と思う人に贈るベスト30。【本記事はアエラ増刊「AERA Money 2025夏号」から抜粋しています】

【ランキング表】高配当と値上がりで2度おいしい30銘柄はこちら!

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 そもそも配当利回りが高い銘柄は(A)〜(C)のいずれかに該当する。

「(A)は避けて(B)か(C)を選びたいところです。

理想は(C)。たとえば海運株は(C)のパターンです。

コロナ・ショック以降の海上運賃高騰で驚異的な好業績をたたき出し、配当利回りも急上昇しました。一時は12%のときも。

人気化したため株価も上がり、配当利回りは下がりましたが、それでも4〜5%台のものがまだあります」

 と語るのは岡三証券投資戦略部長、チーフマーケットストラテジストの小川佳紀さん。

 小川さんに今後、長期的に株価が上がりそうな高配当株を「TOPIX500」(東証プライム上場の大型株、中型株が対象)の採用銘柄から抽出してもらった。

岡三証券 投資戦略部長 チーフマーケットストラテジストの小川佳紀〈おがわ・よしのり〉さん(撮影・山本二葉/朝日新聞出版写真映像部)
岡三証券 投資戦略部長 チーフマーケットストラテジストの小川佳紀〈おがわ・よしのり〉さん(撮影・山本二葉/朝日新聞出版写真映像部)

万年割安株を回避

 今回のスクリーニングのキー指標はPER(株価収益率)だ。PERは株価が1株当たり利益の何倍まで買われているかを示す指標。

 15〜20倍が標準で、低いほど割安とされる。計算式は「株価÷1株当たり利益」で、株価が下がるか利益が増えるとPERは低下する。

「高配当株には業績が横ばいで株価が全く上がらない『万年割安株』も多いものです。

そんな銘柄を避けるため、利益成長が続いているのに株価は下がり、過去の水準よりPERが低下している割安高配当株を探しました」

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