
5位のコスモエネルギーホールディングスは石油。8位の東ソー、9位の東亞合成、10位の日本ゼオンは化学メーカー。
この4銘柄は2024年の年間株価上昇率がいずれも2ケタ台と好調だ。
「エネルギー関連株は業界自体が成熟しています。手元資金は成長投資に振り向けるより株主還元を増やす方向でしょう。
東ソーや東亞合成、日本ゼオンといった化学メーカーは業績が持ち直しており、配当を比較的しっかり出せる業種として評価が上がっています」

持ち合い解消で増配
株価もそこそこ堅調、かつ高配当な業種としては13位の長谷工コーポレーションや17位の積水ハウスなど、大手の建設株も。
「2024年以降、建設業界は利益率を第一に考えて受注する流れができています。
建設株には豊富な含み益のある持ち合い株(複数の企業がお互いに相手の株を持つ)を大量保有しているケースも」
「東証プライム全体の約7割にあたる約1100社が、2025年3月末までに持ち合い株を削減する方針」と報じられていた。
「今後はさらに持ち合い株が解消される方向です。その売却益で大幅に増配される事例も増えそうです」
自力で探したい
小川さんのスクリーニング結果(表のベスト30)はもちろん参考になるが、銘柄には鮮度がある。決算期をまたぐと業績や今期予想配当の変化で評価が変わる銘柄も多い。
「減配のなさそうな株」を独力で探したいなら、ネット証券のスクリーニング機能を活用しよう。
どんな条件で検索すればいいか、楽天証券国内株式事業部アシスタントマネージャーの竹内広大さんに教えてもらった。
「当社には『スーパースクリーナー』という機能があります。
基礎条件として『時価総額』を1000億円以上、今期の予想配当利回りにあたる『配当利回り(予)』を3%以上、アナリストの業績予想をまとめた『コンセンサスレーティング』を3.5以上に設定。
アナリスト評価も高い大型高配当株に検索対象を絞り込みます」
