来場者に声をかけ、「今日の目当ては?」と聞くと「バスローブと5000部限定の図録」という埼玉県から来た60代女性。坂崎幸之助ファンだが「幸ちゃんのバスローブはないですよ」と教えてくれた。「幸ちゃんはバスローブじゃなくて法被だから。この展示会で幸ちゃんのもいつか展示されたらな~」と、楽しそうに話す。この展示会には、渋谷、熊谷には2回訪れた。今回の新宿にはもう1回訪れる予定だという。

バスローブ、洗濯してるのかな?
そんな貴重な生バスローブの前で、話し込んでいる50代女性の3人組が。もちろん3人とも「バスローブ」が今回の目当てのひとつだ。バスローブを目の間に、いつしか“洗濯”談義に。
「高見沢さんのバスローブは虹色でふざけてんのかと思った(笑)。桜井さんのバスローブより“長く着てますよ”って音声ガイドで高見沢さん本人が言ってた! 10年以上ってスゴイね」
「桜井さんも10年着てるって割にはキレイだよね~」
「キレイ! 色褪せしてないから洗濯してないのかなぁ?」
「まさか、いやいや、1週間に1回とか、高級クリーニング店でプレミアム価格のに出してるとか?」
「きっちり丁寧に扱っているのよ! それでも10年以上着てるとは思えない。まさかの手洗い?」
この3人組は、長年のお友達と思いきや、2人は2023年の日本武道館のコンサートで知り合い、もう1人とは、この展示会の入場待ちの列で友達になったという。そして、偶然にも、これから開催される広島のコンサートに行くことがわかり、別々ツアー会社で予約したにもかかわらず、選んだホテルが同じことも発覚。この場で連絡先を交換して、展示会を一緒に回り、バスローブの前で話し込んでいた。「ずっと話していられるね! ずっといたい~」と、楽しそうだった。
展示会の出口には物販コーナーがあり、今回の会場から新発売の「祭りまんじゅう」(1620円)が飛ぶように売れていた。中には6箱買う「アル中」の姿も。(※6日より販売個数制限となりお一人様2個まで。)きっと、会場に来られないお友達ファンに配るのだろう。こうした結びつきの強いアルフィー中毒のおかげで、51周年、52周年……と永遠に時を刻んでいくことだろう。
(AERA編集部・太田裕子)


