
親子二代でプロ野球選手になれただけですごい
現在はタレントとして数多くのテレビ番組などで活躍している一茂さんは、立教大学卒業後の1987年にドラフト1位でヤクルトスワローズに入団。長嶋さんが巨人の監督に復帰した93年に金銭トレードで巨人に移籍し、96年に引退した。
プロ野球選手としての成績は父親には遠く及ばず、2002年に出版した著書「三流」(幻冬舎)というタイトルなども手伝ってかそのキャリアは軽く見られがちだが、スポーツ紙のライターは「その功績は小さくない」と話す。
「そもそも父親に続き親子二代でプロ野球選手になれたこと、1軍で活躍できたこと自体がものすごいことですからね。それに一茂さんは小学生の時にリトルリーグのチームに入団するも好奇の目にさらされるのが嫌で5年間ほど野球から離れた時期がありました。それにもかかわらず、高校時代に再び野球を始めるとブランクを感じさせない活躍を見せて、大学4年生の時には古田敦也さんや野村謙二郎さんら同世代の選手たちとともにオールジャパンに選出されたほどです。実際、落合博満さんや古田さんなど一茂さんの資質を評価するプロ野球OBも多い。偉大過ぎる父親を持ったことや自他ともに認める練習嫌いなどもあり、プロ野球選手としては大成しませんでしたが、もっと評価されてもいいと思います」
そんな一茂さんはプロ野球引退後は芸能界に進出。数多くのバラエティー番組に出演するほか、俳優として出演した02年公開の映画「ミスター・ルーキー」では、「日本アカデミー賞」や「報知映画賞」の新人賞を受賞している。
また極真空手の選手としても活動し、22年には国際親善空手道選手権大会の「50歳以上男子+80kg級」の部で銀メダルを獲得するなどマルチな活躍を見せている。
とくに近年のタレントとしての活躍は目覚ましいものがあり、複数の地上波レギュラー番組を抱えるほかCMにも出演。メインMCを務める「ザワつく!金曜日」はテレビ朝日を代表する人気番組の一つとして19年から6年連続で年越し特番「ザワつく!大晦日」が放送されるなど大きな存在感を放っている。