
そこから諦めていた夢にトライするのもよし、好きを極めていくもよし、必要悪と思っていた人生のボトルネックを外し、自分の人生を自分の手に取り戻すもよし。そこが、いわゆる悔いのない人生を送るための第二の転換期。
でも、もっと大きな転換は80歳だと思うのです。人生のテーマが「日々をつつがなく生きる」ことにシフトしてからが、意外と長い!
87歳の父を見て思うのは、80代をどう過ごすかは70代にかかっているということ。健やかな80代を過ごすためには、70代の体力をできるだけ維持しなければなりません。70代で体力をキープするには、仕事を続けるか、日々の運動を習慣化する必要がある。
おかげ様で父は大病もせず元気ではあるものの、土日のゴルフ以外は家でゴロ寝してテレビばかり見ていた昔からの習慣が抜けず、ゴルフをやめてからは体力が落ちていくばかり。まあまあ元気なのに体力がもたない状態が、5年以上は続いています。新たに運動習慣を身につけるのは困難です。人生のテーマが「きみたちはどう自分を生かすか」にシフトしてからのほうが、余暇の時間は圧倒的に長い。
だが50代なら、ここから筋量を増やすことは可能。将来を見据えれば見据えるほど、結局は体力なのかと、改めて思った誕生日でした。
※AERA 2025年5月26日号
こちらの記事もおすすめ 「どうしたらいい? ゴールデンウィーク明けに『休み疲れ』という矛盾」ジェーン・スー