恋人兼“仕事のパートナー”になってみる

 だからもしこれが耐えられないという相談内容だとしたら提示すべき選択肢は、彼に、「私との時間は安らぐ時間ではありません」とアナウンスして仕事と同じようにちゃんと努力と投資がなくては恋人も失うと理解させるか、別れて「仕事のできる彼の緩んだ顔」を心から愛しいと思える彼女を探してもらうか、なのだと思います。ただ、お便りの内容を読むと、耐えられないからどうにかしたいというより、どうしてこんなことになるのか知りたいということみたいですので、そんな極端な選択をしなくとも、「仕事とプライベートにギャップがある男のなかでは割とマシなほうのギャップだ」くらいに思ってやりすごすのもアリだとは思います。

 ただ、個人的にはそういう人はきっと今後もプライベートが引き締まることはなく、彼の有能さを味わえるのは仕事仲間だけで、プライベートを押し付けられる恋人や妻としては彼の無能な部分だけと付き合っている気分になるとも思うのです。なんか損した気分になるので、一緒の事業を始めるなど、恋人だけではなく仕事のパートナーにもなるっていうのはどうでしょう。そうすれば彼のパキッと仕事ができる有能っぷりも堪能できるだろうし。

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