4月からレギュラー番組が2本も始まったバナナマン日村勇紀/日刊スポーツ提供
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 バナナマンと言えば、言わずと知れた現役最強クラスの超人気芸人。『バナナサンド』(TBS系)『バナナマンのせっかくグルメ!!』(同)『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)など数多くのレギュラー番組を持っている。進行役を任されることも多い設楽統は、個人としても朝の情報番組『ノンストップ!』(フジテレビ系)などでMCとして活躍している。

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 一方、相方の日村勇紀も最近は個人として出る機会が増えている。なんと、この4月には『サクサクヒムヒム ☆推しの降る夜☆』(日本テレビ系)『ひむバス!』(NHK総合)と新たなレギュラー番組が2本も始まった。

『サクサクヒムヒム』はさまざまな分野の「推し」の魅力を探る情報バラエティー番組。日村とSnow Manの佐久間大介がMCを務め、ゲストと一緒にいま日本中で愛されているものを取り上げて、それについて掘り下げていく。

 一方の『ひむバス!』は、特番として不定期で放送されていたが、この4月にレギュラー化された。中型自動車免許を取得している日村が、バスを運転して全国各地の人々の元を訪ねて、その人たちを目的地まで送り届ける。

 ロケの中で彼は一般の人と自然に会話を交わす。その場所の空気に馴染み、ゆったりとしたペースで話を進め、人々の声にも耳を傾ける。その中で土地の魅力や人々の暮らしぶりにスポットを当てていく。コンビとしてのレギュラー番組である『バナナマンのせっかくグルメ!!』でも、日村が一般の人とふれあいながら地元の食文化を紹介するロケ企画が人気を博している。

若手時代はテレビに不向きとも

 なぜ今、日村がここまで引っ張りだこなのか。若手時代のバナナマンがどちらかというと「テレビには不向きな芸人」というレッテルを貼られていたことを考えると、隔世の感がある。

 1994年にコンビ活動を始めたバナナマンは、初期からコントを専門にしていた。瞬間的な動きやフレーズに頼らず、それぞれの演技力を生かした会話中心のコントを得意とし、ライブシーンでは評価されていた。ネタの完成度と2人の演技力や表現力の高さは、当時の若手芸人の中でも突出していた。しかし、テレビの世界ではなかなか評価されなかった。

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