
「つい人を批判してしまう」「気がつくと誰かの欠点を探している」
そんな心のクセに、思い当たることはないだろうか? 実は、お金持ちには“人を否定しない”という共通点があると、「一般財団法人自己肯定感学会」代表の中島輝氏は語る。誰かをけなすのではなく、どんな相手でも一度受け止め、関心を持ち、強みを見つけようとする――。新刊『なぜあなたはお金持ちになれないのか』より、そんなお金持ちに共通するクセを抜粋する。
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肯定力で誰のことでも受け入れる
お金持ちには寛容な人が多いです。強く人を否定することはなく、ありのままに受け入れます。
思うに、人をけなしたり否定したりするのは、自分に自信のない人がやることなのではないでしょうか。自分に自信がなくて自己否定を繰り返しているうちにそれが習い性となり、相手のことも否定しないではいられないのでしょう。
「否定のエネルギー」に支配されている、とも言えるかもしれません。経済的にも心理的にも余裕のない人が否定のエネルギーに支配されているのと相反するように、お金持ちは肯定のエネルギーに満ち溢れています。
着実にやるべきことをやって財産を築いてきたという自負のあるお金持ちは、自己肯定感の塊のような人たちです。自分を受け入れることができているので、他者も自分と同じように尊重し受け入れることができるのです。 他人に対して意地悪な見方をすることもありません。ありのままの相手を受け入れ、長所を探そうとします。
愛があるからこそできることで、お金持ちは「愛をもって他者を見る人」と言えるでしょう。常に人の強みを伸ばしてあげようとしたり、チャンスを与えてあげようとしたりするのも、その愛ゆえです。
間違っても他人の足を引っ張ってやろうなどということは考えないし、もちろんすることもありません。そんなことをしたら自分に返ってくるのがわかっているし、そもそも他人の足を引っ張りたい動機も理由もないからです。
今の世の中、他人を引きずりおろしたい、他人に不快な思いをさせてやりたいという願望を持っている人が目につくようになってきました。SNSが普及したことで自分の顔や名前を知られることなく、中傷したいと思えばできてしまいます。