日本でもロボコール詐欺が急増中

 日本でもロボコールを悪用した詐欺が急増している。代表的な手口の一例を紹介しよう。

 スマホに「0800-xxxx-xxxx」から電話がかかってくる。受話すると、自動音声で以下のように告げられる。

「NTTファイナンスより重要なお知らせです。未納料金が発生しているため、法的措置に移行いたします。オペレーターへお繋ぎする場合は[1]を押してください」

 ここで指示通り[1]を押すと、人間のオペレーターが登場し、名前や生年月日、住所といった個人情報を聞き出したり、プリペイドカードでの支払いを要求してきたりする。

 また「屋根の修理セールス」の例もある。受話すると、自動音声が「住んでいる住居の建築年数」「リフォームしたことはあるか?」「火災保険で屋根の修理ができることを知っているか」「興味はあるか?」などと質問してくる。これに「ある」と答えると、悪徳リフォーム業者のリストに掲載され、その後は人が電話をかけてくることになる。あるいは、複数回のロボコールで在宅時間をチェックし、セールスマンの訪問時間を調整するという手口もある。

 さらに、本連載の編集者にも「内閣の支持率調査」と称するロボコールがかかってきた。「あなたの住所を教えてください。住民票の○○の部分の数字を入力してください」と案内が流れたという。住民票の番号入力を求める調査など、通常はありえない。編集者は不審に思い電話を切ったが、これも個人情報を詐取する詐欺コールと考えられる。

ロボコールに対抗するにはどうすれば?

 ロボコールには、正当な用途と悪質な用途が混在している。これらを見分ける効果的な方法はあるのだろうか。

 最もシンプルな対応は「とりあえず電話に出てみる」ことだが、これは詐欺電話に対してリスクが高く、不審な電話に対応する時間も無駄になる。

 オススメは、スマートフォンに迷惑電話対策アプリをインストールすることだ。

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