実際、この3月は突然25度以上まで気温が上がった。毎日の炎天下や猛暑の環境に慣れている7月から8月に比べ、体が対応しきれず不調をきたす。それに、春先は夏に比べて水分補給も疎かになりがちだ。急な暑さに備えた服装で過ごしている人は少数派。自然環境下での暑熱順化は難しいのではないだろうか。
そう考えるとこれからは、空調の整った施設で専門家の指導のもと、3月あたりから安全かつ快適に暑熱順化させてもらえる「暑熱順化倶楽部」のようなサービスが必要になってくるかもしれない。
1日1回体温を正常に戻す
さもなければ、以下のような体温調節を毎日意識的に行うとか。
「もう1つ心がけてほしいのは、1日1回体温を正常に戻すことです。特に連続して熱帯夜だったような場合には、体温が下がらないまま翌朝を迎え、朝から高体温にさらされて熱中症の危険が高まります。クーラーで体温を下げるか、クーラーが嫌いな方は冷たいシャワーを浴びるなど、1回体温を下げておくことが必要です。体温を下げることは就寝時にも必要です。体温が高いままだと、深い睡眠を取れず疲労が蓄積しやすくなり、夏バテの原因にもなります。」(生坂氏)
いずれにしても大変な時代になった。