落ち着きがなく、時に攻撃的
現在、MCを含む3本のレギュラー番組を持つ坂下。ブレークから約30年たった現在も第一線で活躍しつづける彼女について、芸能評論家の三杉武氏は次のように語る。
「坂下さんのブレークは、美人で明るいキャラクターとコミュニケーション能力の高さ、バラエティー番組での優れた対応力が評価されてのことでしょう。情報番組や報道番組への出演に関しては、近年はママタレントとして存在感を放っていますし、“30代になってママ友たちと『政府と私たちの気持ちが全然違うな』と話しているうちにニュースへの興味や学びたいという気持ちが出てきた”といった趣旨の発言もしているので、そうした思いを体現した格好でしょう」
私生活では、趣味のテニスに注力しながら高1と中2の子どもを育てているベテランママだが、テレビでの彼女の振る舞いを見ると、良い意味で落ち着きがなく、時に攻撃的だ。
例えば、解答者にママタレばかりが集められた今年2月10日放送の「呼び出し先生タナカ」(フジテレビ系)では、序盤で山口もえが「野菜ソムリエ中級」の資格を所持していると明かすと、坂下はすかさず「私はテニススクール中級です!」とライバル心を強調。さらに、渡辺満里奈と千秋がクイズに不正解だった際には、坂下が大声で「満里奈さんと千秋さん、間違ってるじゃないですか! 信じられない!」と揚げ足を取った。
また、「1位になるのが夢だったんです、この番組で」と突然涙を見せた小倉優子が、最終問題で正解すると、坂下は「さっき泣いたから答えを教えてもらったんじゃないですか?」と指摘。そして、正解を重ねた山口には「(スタッフと)付き合ってる?」と言い放ち、自身のキャラクターを最大限にいかして番組を盛り上げていた。
「命の恩人」と慕う後輩
前出の三杉氏が振り返る。
「独身時代は自分のことを“私”ではなく“ちり”と呼んだりと、男性ウケを狙ったぶりっ子っぽい発言や行動が一部の同性視聴者からは“ウザキャラ”扱いされていましたね。共演者やスタッフなどの証言では、実際のところはさっぱりとした気さくな性格のようですし、それもプロ意識のなせる業だったのでしょう。結婚後の出演番組ではそうした素の部分も出ていて、同性からの支持も以前より高まっている印象です。今回の『呼び出し先生タナカ』での発言や行動が一部の視聴者からは眉をひそめられているようですが、あくまでバラエティーノリで盛り上げようとした結果、一部から過剰と捉えられたのかもしれません」