加藤晴彦さん(撮影/写真映像部・和仁貢介)
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 90年代後半から2000年代にかけて、ドラマ・バラエティー番組などで大活躍した加藤晴彦さん(49)。4月から放送される日曜劇場「キャスター」(TBS系)で7年ぶりに俳優としてドラマ出演します。インタビュー【前編】では、7年ぶりに俳優として活動するにあたっての思いや、寝る間もないくらい多忙だったというデビューから20~30代を振り返ってもらいました。

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 加藤晴彦7年ぶりの俳優復帰――最初、記事のタイトルに「復帰」というワードを使おうと考えていた。だが、加藤さんは「復帰や復活、という感覚はあまりないです。俳優とかではなく、僕の人生は『人間・加藤晴彦』として常に生きている、その考えは今も昔も変わらないですね」と自らの思いをこう語った。

『キャスター』における役どころは、徹底的に視聴率にこだわるテレビマン。キャスター(阿部寛さん)や総合演出(永野芽郁さん)ら報道マンが制作するニュース番組に対して、厳しい数字を突き付ける編成局の社員を演じている。高橋英樹さん扮するテレビ局の会長ともつながりがあり、物語のキーマンとなりそうなポジションだ。

 日曜劇場に出演するのは8年ぶり2回目だが、今回も前回同様、伊與田英徳プロデューサーが手掛けるオリジナル作品だ。

「伊與田さんとは愛知県出身、郷土愛が強いという共通点もあり、以前からお話しさせていただく機会が多々ありました。そこで語られる思いというか、志にはいつも驚かされるばかりです。1年半くらい前に、新しいオリジナル作品を考えているという話の流れで『やっぱり、加藤晴彦を見たいよね』とおっしゃっていただいて。僕は日頃から縁とタイミングをとても大切にしているのですが、お声がけいただいた時期と心と体がピッタリ合った、という感じです。自分の気持ちに正直に生きているだけなんです」

 1990年代後半から2000年代にかけて、ドラマやバラエティーを席巻し、一躍、人気タレントとなった加藤さん。元々は、芸能界に入ること、芸能人になること自体、発想として持ち合わせていなかったという。

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