[撮影:蜷川実花/hair & make up 管藤ひとみ 堀田ゆう 伊東美綺 富永トモコ]
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 デビュー35周年を記念して、“歌モノ”楽曲中心のベストアルバム「NO BORDER HITS 2025→2001」をリリースする東京スカパラダイスオーケストラ。茂木欣一、谷中敦、NARGO、加藤隆志の4人が語った。AERA 2025年3月24日号より。

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――アルバムのために収録された「Paradise Has No Border feat. NO BORDER ALL STARS」は、奥田民生や田島貴男、横山裕(SUPER EIGHT)や長屋晴子(緑黄色社会)らスカパラとはお馴染みのメンツに加え、俳優の渡辺謙が初参加。35周年記念に相応しい華やかな一曲となった。

谷中敦(以下、谷中):渡辺謙さんがトランペットを吹かれていることは知ってたんです。テレビ番組でお孫さんのために演奏をしているのを見たこともあって。僕たちは、いつもミーティングをして誰とコラボしたいか決めているんですが、35周年だし特別な方をお呼びしたいというので謙さんのアイデアが出たんですね。でもあまりにも恐れ多くて一回ひっこめたんです。でもどうしても抑え切れなくなって……(笑)。

NARGO(以下、ナーゴ):ダメ元でお願いしたらまさかのOKをいただきまして。

谷中:レコーディング現場でも僕らに対しても、「皆さんの足を引っ張らないようにやります!」とすごく丁寧に向き合ってくださる、素晴らしい方でした。

ナーゴ:MVの撮影中、謙さんが出番じゃないときもずっと撮影を見ているから、その理由を尋ねたら「一度楽屋に引っ込んじゃうと、自分の中でビートが止まっちゃう」とおっしゃって。「ビートを刻み続けなきゃいいものができない。だから現場に居続けるんです」と……かっこいい! しびれましたよ、僕は。

歴史を遡っていく

茂木欣一(以下、茂木):今回のベストアルバムは僕が選曲をやらせてもらったんですが、この「Paradise Has No Border feat. NO BORDER ALL STARS」を皮切りに、スカパラの歴史を時系列で遡っていく構成にしました。この25年、僕らがどういうコラボレーションをやってきて、どういう時間を過ごしてきたのか、音で辿ってもらったら面白いかなと思って。

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“歌モノ”三部作の成功