松本人志も絶賛した才能
「高校卒業後、島田紳助に弟子入り志望をするも断られ、NSC(吉本総合芸能学院)に入ったことが芸人としてのスタートでした。ほんこん(蔵野孝洋)とお笑いコンビ・130Rを組み、ダウンタウンが一斉を風靡していた頃の大阪・心斎橋筋二丁目劇場で人気を博し、彼らとほぼ同時期に上京。伝説的お笑い番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』のレギュラーとったことで知名度は全国区になりました。その後も、ダウンタウンの番組の常連となり、独特の存在感とセンスが評価され、“大喜利王”などと称されるようになりました」(前出のテレビ情報誌編集者)
独特の“板尾ワールド”は、当時から松本も評価していた。松本と板尾は先輩後輩の関係でありながら、板尾は「ライバル」、松本は「アメージングな人」と評価する。
「板尾については、長時間の生放送中、途中で帰ってしまったり、エビフライ定食でエビだけ残すなど、凡人には想像もつかないエピソードがたくさんあります。松本も過去に『我々とはちょっと次元が違うところにお住まいの方』と評していたほどの変人です。過去、少女への淫行事件を含めて何回か女性がらみのスキャンダルが報じられていますが、致命傷になっていないのも、この“板尾ワールド”のおかげと分析する声もあります。松本のコントの世界観に、板尾は必要不可欠で、伝説的コント作品『HITOSI MATUMOTO VISUALBUM』をはじめ、『ガキ使』や『ごっつ』でも板尾が主役になっているものも少なくありません」(同)
こうしたなか、業界内で今回の「ガキ使」への出演は、松本の復帰にむけた“シグナル”と見る向きもある。民放バラエティー制作スタッフは言う。
「長期間活動休止状態の松本さんですが、年明けに『ダウンタウンチャンネル(仮)』構想をぶち上げて話題になりました。松本さんが笑いの求道者として自らの世界観を追求していくために、やはり板尾さんは外せない。数年前に板尾さんはお笑いをやることについて『もう僕らの時代ではない』『僕はもう未練はありません』と語っていましたが、2021~2022年にかけて、LINE NEWS VISION(当時)で芸人史上初となる縦型コント番組『板尾イズム』を配信するなど、実験的な笑いに対しては情熱を失っているわけではなさそうです。『ダウンタウンチャンネル(仮)』も、新しい切り口でお笑いを提供していくということになれば、板尾さんは絶対ハマると思いますし、お笑い関係者もみんな心待ちにしています」