業界人が評価する「本物のトーク力」

 同講演会の概要にはこう記されている。

<戦略から成果へ 評論家や思想家であってはならない。不確実性の闇の中、わずかな可能性が突破口へとつながる道筋を照らし、正解のない既知と未知の狭間で大胆な別解を紡ぐ。なにより自らが不屈の胆力が試される泥臭い変革への推進力となり、後に手にする確かな果実の共有こそがコンサルタントの存在意義だと思う。>

 ショーン氏の公式サイトによると、現在も「経営コンサルタント」の肩書で活動を続けているようだが、今回の講演会をきっかけに“不屈の胆力”で“泥臭い変革”を成し遂げ、再び返り咲くことができるか注目が集まる。放送作家はショーン氏の“実力”についてこう語る。

「スマートな外見や美声ばかりが注目されていましたが、実際に英語は流暢に話せるようでしたし、番組でも時事問題に対して視聴者を納得させるような理路整然としたコメントをしていました。相当勉強もしていたと思いますし、努力家であることは間違いないでしょう。もっとも、コンプライアンスに厳しい昨今、さすがに経歴詐称や学歴詐称がバレた人を以前と同じようにコメンテーターとして起用するのは番組サイドにもリスクが高すぎる。ただ、バラエティー番組やクイズ番組にキャスティングすれば、話題にはなるでしょうし、それなりに数字は取れそうです。まあ、本人がそうした形での“復帰”を望んでいるかどうかは定かではありませんが……」

 久々に公の場に姿を現すことになったショーン氏だが、講演会で以前のようなトーク力をみせてくれるのか期待が高まる。

(立花茂) 

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