![[撮影:蜷川実花/hair & make up Toshihiko Shingu(VRAI) Lena Koro Aki Okitsu Tomoe Chika(artifata)/styling Babymix/costume サフィロジャパン GALAABEND]](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/0/7/846mw/img_0712f9933b441d30dee42106adfacebb12587541.jpg)
デビュー40周年という大きな節目を迎えたTM NETWORK。自らをアップデートし続け、いまだ多くのファンを熱狂させる。AERA 2025年3月3日号より。
【写真】蜷川実花が撮った!AERAの表紙を飾ったTM NETWORKはこちら
* * *
――最新シングル「Carry on the Memories」には40周年イヤーのツアー中に披露された新曲3曲が収められている。表題曲では3人のアマチュア時代の思い出の描写がある。
小室:3曲ともフォークのような分かりやすい歌詞です。TMにしては珍しい郷愁な世界観で、普段だったら照れて使わない単語が出てきます。「Carry on the Memories」はまずライブで僕と木根さんが歌うことにしたのですが、どういう曲かすぐに伝わってほしかったのでシンプルなメロディーにしました。長くツアーをやる中で皆さんと音楽で共存したかった。僕たちはMCをやらないということもあり、想いを曲に込めました。書きながら溜まり場だった木根さんの家の応接室を思い浮かべました。合点がいくでしょ?
木根:そうだね。あの部屋からたくさんの曲が生まれていった。僕らの原点ですね。
小室:色々な楽器が置いてあって、今はもう音楽を辞めてしまった人も含めてたくさんの人がいた。「我々はこういう感じなんですけど、皆さんはどうですか?」と投げかけるような曲です。同窓会で会えなかった同級生もいれば全然変わらない同級生がいたり、皆さんにもいろいろな経験があると思います。
宇都宮:感傷的な歌詞なので気持ちを入れてしまうと自分たちの曲になってしまう。さらっと歌うことで多くの人に届くと思って歌いました。他の曲を歌う際もわりと意識していることではあります。
小室:TMはメッセージを送るというよりはリスナーの皆さんにさらっと「どうですか?」と問うアプローチが多いです。どう受け取るかは皆さん次第。「Get Wild」が象徴的ですが、あの曲はもはや僕たちの曲ではなく皆さんの曲だと思っています。