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「デヴィ夫人」としてタレント活動をしているデヴィ・スカルノさん(85)が2月12日、自らが代表となる政治団体「12平和党」(ワンニャンへいわとう)の設立を発表した。今夏の参院選に候補を擁立し、自らも比例区に出馬を目指す。政策は「犬猫愛護」の“ワン”イシューだという。
デヴィ夫人は1962年にインドネシアのスカルノ大統領(当時)と結婚し、第3夫人となった。現在もインドネシア国籍のため出馬できないので、日本国籍を取得するべく申請中という。
「すでに昨年秋、法務省に対して帰化の申請をしました。すごい分量の書類を出しています」
12項目の「犬猫愛護」のための政策を挙げているが、中でも第一に掲げるのが「犬猫の食用禁止の明確な法制化」だ。日本でもアジア系料理店などで、犬猫を使った料理が出されているという。
デヴィ夫人は、こう説明する。
「これまで犬や猫の食用禁止をずっと、政治家に陳情してきた。しかし、まったく前に進みません。この話をすると『他国の食文化に介入することになる』とクジラの問題と同列に扱った国会議員がいました。それなら、自分自身がやるしかないと思った。犬や猫は家族です」
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“選挙の神様”は「2、3議席確保したい」
この政治団体が注目されたのは、選挙対策にこの人が就いたことも大きい。選対委員長になったのは、藤川晋之介氏。昨年の東京都知事選で、石丸伸二氏の選挙参謀となり、東京で無名だった石丸氏を小池百合子知事に次ぐ2位に躍進させた“選挙の神様”の異名をとる敏腕の選挙プランナ―だ。藤川氏はこう話す。
「オランダには動物愛護に特化した動物党がすでにあります。犬と猫の愛護に特化した政党は世界初ではないか。参院選では全国比例で2、3議席を獲得したい」
藤川氏が都知事選で支援した石丸氏はすでに6月の東京都議選に向けて地域政党「再生の道」を立ち上げ、候補者の選考を始めているが、藤川氏は再生の道へは、直接かかわらないという。