「秋季雅楽演奏会」に臨む愛子さまと佳子さま。こうした場にまだ慣れていなかった愛子さまを佳子さまは優しくサポート=2022年11月5日、皇居、代表撮影

佳子さまのほうが公務にはずいぶん慣れており、公務デビューし始めたところの愛子さまにとって、佳子さまが隣にいてくれるのは非常に大きな意味があると思います」

 また、年齢がそれほど離れていないのも、お二人にとっていい面があると指摘する。

「例えば、佳子さまではなく他の宮家の妃殿下と一緒ならば、愛子さまにとっては立ち振る舞いを『教える』『学ぶ』立場になって、緊張してしまうかもしれません。佳子さまであれば自然とサポートもできて、愛子さまにとってはいいと思いますし、佳子さまにとっても同年代との公務は刺激になるのでは」
 

愛子さま佳子さまそれぞれの強み

 11月にあった宮中茶会がいい例で、愛子さま、佳子さまのそれぞれの「持ち味」で補完し合っていたと河西氏は指摘する。

「佳子さまは人当たりがよく、お話がうまい。公務の経験も多いので、人との接し方も慣れている。一方、愛子さまは公務を始めたばかりなところがあるものの、質問の内容から事前によく勉強されている印象があります。最初に場の雰囲気を作っていく佳子さまと、そこから丁寧に深めていく愛子さま。それぞれの持ち味を生かして補完し合っていくのはいいと思います」

 さらに河西氏は、天皇家と秋篠宮家の2人が揃って公務をしている姿に大きな意味があると言う。

「SNSでは、天皇家と秋篠宮家の対立構造が描かれてしまっている。そうではなくて、皇族の数が減っているなかで数少ない担い手が支え合って公務をしている姿を国民に見せることは、象徴天皇制全体にとって意義は大きいと思います」

 愛子さまは12月1日で23歳に、佳子さまは12月29日に30歳に。ますます息の合った、おふたりの「ペア公務」に期待したい。

(AERA dot.編集部・太田裕子)

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