服用から半年、吐き気や胸焼け
服用から半年ほど経った頃だったと思います。日に日に吐き気や胸焼け感が強くなり、なかなか改善されない日が続きました。ちょうどその頃、ガクッと体重が落ち、「痩せたね」と言われることが多くなりました。気がつくと、体重は開始時点から6 キロほど減っていました。さらに体重が2キロほど減ったある日、吐き気や胸焼け感は自然と消えたのでした。
経口タイプのGLP-1受容体作動薬は、週1回の投与で良かった皮下注射タイプと異なり、毎日内服しなければなりません。飲み方にも注意が必要で、朝食の30分前に、空腹状態でコップ約半分ほどの水と一緒に内服する必要がありました。毎日飲むことだけでも大変な上、内服したら30分は食事ができないという服薬上の決まりを守ることは、思ったよりも大変だったことを覚えています。
副作用はあったものの、GLP-1受容体作動薬を継続して服用できたことで、減量効果を実感することができました。しかし、吐き気があまりに辛かった時は「もう投与をやめようかな」と考えたことも数回ありました。
同じ頃、GLP-1受容体作動薬を内服していた知人が数人いたのですが、その中には副作用が辛く早々に投与を中断してしまった人が何人もいました。糖尿病に対する保険治療としてGLP-1薬を処方されていた患者さんからは、「体重が減るのは嬉しいが、食べることが好きだったからご飯を食べられないことが辛い」「吐き気が辛すぎるので薬の内服をやめたい」といった声を聞いたことも多々あり、GLP-1受容体作動薬による治療を継続することの難しさを目の当たりにしました。
さて、多くの方が気になっているのは、GLP-1受容体作動薬の効果や安全性だと思います。「どれくらいの速さで減量できるの?」「減量効果って、どの程度持続するの?」「長期間服用することの安全性はどうなの?」といった疑問を解決してくれる最新の調査結果や、服薬をやめてから私が体感したことなどを、次回、このコラムでお話ししたいと思います。
【参照URL】
[※2]https://www.cdc.gov/obesity/data/adult.html
[※3]https://www.biospace.com/glp-1-receptor-agonist-market-to-reach-125b-by-2033-globaldata
[※4]https://www.fox5dc.com/news/wegovy-price-supply-how-many-americans-use