「『作品を見て元気をもらった』みたいな感想に出合うと、頑張ってやってよかったと思う」と語る目黒蓮さん。俳優としての達成感を得る瞬間だ。AERA 2025年2月3日号より。
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この日は自身の主演映画「劇場版『トリリオンゲーム』」の取材日だった。AERAは10媒体目。さすがに疲れた顔で来ることも想定内だったが、いざ登場した目黒はそんな様子は微塵も見せない。インタビューの前には「すみません、だいぶお待たせしてしまって」と律儀に言い、質問には一つ一つ真摯に向き合った。
前回、表紙に登場してから約2年、Snow Manの人気はますます盤石なものとなり、俳優としても着実に階段を上っている。しかし、常に謙虚で誠実であろうとする姿勢は驚くほど変わらない。
そんな自身のイメージと重なるような好青年を演じたのが、出世作となったドラマ「silent」や「海のはじまり」だとすれば、人たらしのハッタリ力で成り上がっていく真逆のキャラを魅力的に演じきり、俳優としての幅を見せつけたのがドラマ「トリリオンゲーム」だった。
原作は同名の人気漫画。目黒演じる天王寺陽(通称ハル)の姿は漫画から抜け出たようで原作ファンをも唸らせた。
「自分にはハルのような器用さはありませんが、成り上がるためにロードマップを作って実現させていくシーンには共感できた。僕も仕事がないジュニア時代は同じようなことをしたので。そういう共通項を広げながら、原作のハルにどれだけ近づけるか挑戦する思いで演じていました。それは劇場版でも同じですね」
「劇場版『トリリオンゲーム』」では日本初のカジノ開発を舞台に、再びド派手なマネーゲームを繰り広げていく。
「撮影チームはドラマから一緒なので、トリリオンらしい面白さへのこだわりは、ものすごい。みんなの熱量を合わせて作っていけたと思う。見た人にどんな感想を持っていただけるのか……ともかく今は、長い長い期間を経ていよいよ送り出せるドキドキとワクワクでいっぱいです」
(ライター・大道絵里子)
※AERA 2025年2月3日号