「AERA dot.」に最近掲載された記事のなかで、特に読まれたものを「見逃し配信」としてお届けします(この記事は12月5日に「AERA dot.」に掲載されたものの再配信です。年齢や肩書などは当時のもの)。
【ランキング】ラグビーW杯代表選手の出身高校はこちら 歴代ランキング1~53位も
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大学ラグビーの主要地域リーグ(関東大学対抗戦Aグループ、同リーグ戦1部、関西大学Aリーグ)は「早明戦」などが行われた12月1日に全日程を終え、全国大学選手権の出場校が確定した。関東対抗戦、同リーグ戦、関西の3リーグいずれも、昨年度とは異なる優勝校が誕生。既に開幕している選手権も、昨年度とは異なる勢力図となりそうだ。
1923年に始まり、今回が100回目となった記念すべき早明戦は、やはり特別な一戦だった。過去3年間対抗戦を全勝で連覇していた帝京大学から7トライを奪って快勝した早稲田大学に対して、明治大学は逆に7トライを許して大敗。この戦績から早大優位の予想が多かったが、やはり、両校の関係者が口を揃えて言うとおり、「早明戦は別物だった」。前半、早大がボールを動かして2トライを奪えば、明大はラインアウトのモールを押し込んで2トライを取り返す。
後半は一転、明大が連続攻撃からのトライでリードを奪うが、今度は早大がラインアウトモールを押し込んで同点。さらに21分に日本代表のFB矢崎由高が強さを発揮してトライをあげて勝ち越すと、PGを追加して点差を広げた。しかし、明大も後半終盤まで粘り、キャプテンのナンバー8木戸大士郎に代わって途中出場の藤井達哉がトライを奪って3点差に迫る。4分間のロスタイムに早大ゴール前まで攻め込んだが、早大は2人がかりのタックルでゴールライン2メートル前でタッチラインの外に押し出してノーサイド。27-24と競り勝った早大が6年ぶりの対抗戦優勝を飾った。7戦全勝は17年ぶりだった。
今年の早大は帝京大戦で4年ぶりの勝利。2年生ながら日本代表としてイングランド代表やニュージーランド代表オールブラックスとのテストマッチにも起用されているFB矢崎に加え、司令塔のSOを務める1年生の服部亮太が大活躍した。FWも「重戦車」が看板の明大並みに大きく重く、帝京大戦でもスクラムで優位に立った。失点は対抗戦で最小と守りも堅い。41大会連続58回目の大学選手権には21日の準々決勝から出場し、近畿大学と福岡工業大学(九州学生リーグ)の勝者と対戦する。