モーニングコールは、10年以上継続する利用者もいる。今増えているのが運送業や放送業などからの法人契約だという(写真:iStock / Getty Images Plus)
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 モーニングコール、退職、謝罪──。困りごとあるところ、代行サービスがある。海外展開を視野に入れている会社もあり、ポテンシャルが高い事業という見方もあるが、現場では複雑な思いも去来するという。AERA 2025年1月13日号より。

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 金銭が介在する以上、代行業にはスキルが必要。個人の知識やスキル、経験を売り買いするマーケット「ココナラ」広報の日高祐一さんにその点について質問すると、こんな返答があった。

スキルや経験の売買も

「単に代わってもらうのではなく、できる人にやってもらいたい。AIの出現でココナラのようなサービスは影響を受けるのではとも言われていたのですが、ほとんどなかった。それはスキルを生かした、その人でないとできないサービスが多く出品されていたから。ただし、スキルというと勉強しないと身につかないもののように思うが、誰もが何かしらの経験を持っていてオリジナリティーを生かせる場がある。企業においては、人材確保が難しい中、社内にいない人材を期間限定でアサインしたいというケースも多い」

「モーニングコールどっとコム」の酒井秀貴さんは朝が苦手。出張先のホテルで従業員から直接受けたモーニングコールでスッキリ目覚められた経験から、「生の声」にこだわったモーニングコール代行サービスを20年以上前に立ち上げた。

 現在、月契約は200件ほど。相手が希望する時間に電話をし、二言三言言葉を交わし、最後は「お布団から出られましたか」で締める。事務的な会話にならないよう、マニュアルはない。10年以上継続する利用者もいる。今増えているのが運送業や放送業などからの法人契約だ。モーニングコールをかけ、応答がない場合は依頼主の会社に連絡をする。

「想定外だったのは、スタッフの希望者が多かったこと。待ってもらっている人もいます」

困りごとはどこにでも

 これまで紹介した代行業とガラリと変わり、「ワンストップ代行センター」が扱う案件は幅広い。ホームページで挙げているものだけでも55。全て実際に依頼を受けたものだ。代表の戸村徹平さんは「要は便利屋。ダークなものはもちろん断りますが、物理的にできることは引き受ける」と話す。

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逃げ癖つきかねない